> >

旧約聖書の立ち位置と古代イスラエルの王ソロモンの伝説

00dce88ab07e7fbcf31704fd4c2ce4e0_s
キリスト教における聖書の存在は、信者であれば絶対的な信仰の書であり、疑う余地のないものであることが大前提なのですが、古代イスラエルの時代やソロモン王、その父とされるダビデなど、記載されている内容については、事実として明らかに立証されていないことが数多く存在しています。

論理的な説明が困難であったり、証拠となるような遺跡が見つかっていなかったり、といった例は非常に多く、長年にわたって世界中の識者が検証に挑んできました。中でも最大の謎といわれる存在が、悪魔伝説を含めて名高いソロモン王です。

スポンサードリンク


 

世界宗教のベース知識の中心であるソロモン

旧約聖書は、キリスト教とともにその源流であるユダヤ教の両宗教の正典、さらにイスラム教でも旧約聖書の一部の記載内容(モーセ五書や詩篇など)を啓典としているという、世界規模で浸透している大きな宗教のベースとなっている最重要書物です。

が、キリスト教では後に正典として新約聖書が追加されたり、ユダヤ教やキリスト教に影響を受けたとされるイスラム教はコーランの教えをもとにした一神教として、旧約聖書の解釈を超えて発展していったりと、各宗教はそれぞれ独自の進化を遂げていきます。

しかし、ベースとなった旧約聖書に記載された内容は、各宗教の広がりとともに世界中の共有情報、ベース知識として根を張っていきます。その中でも、ダビデやソロモンは、神秘的な側面を含めて、非常に耳目を集める存在であり続けています。

 

ソロモンは実在したのか?

旧約聖書に記載されている内容において、最も古い時代もののひとつが「創世記」の記載で、およそ紀元前1600年頃のものである、とされています。

もっとも旧約聖書は、ひとりの著者によって書き上げられた書物ではなく、非常に長い期間をかけて、段階的に追記されていったものであり、さらに年代順に並べられているものでもないため、これらがどこまで史実に忠実であるのかは、定かではありません(「創世記」の記載内容は、「天地創造」まで遡る古い時代の先なのですが、旧約聖書の記載順という観点で考えると、比較的新しい時代に追記されたものである、とされています)。

このような状態の旧約聖書を研究するアプローチが、聖書研究ともいえる分野なのですが、紀元前1100年頃に古代イスラエルの王であったというソロモンが実在していたかどうかは、未だ検証されきれてはおらず、非常に長い期間、そして今現在も、研究が続けられています。

このエントリーをはてなブックマークに追加


スポンサードリンク
スポンサードリンク

カテゴリ: その他

Comments are closed.