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魂の定義~幽体離脱と体外離脱は同じもの?

不思議体験
 
生きている人間の肉体から、魂だけ抜け出る現象であるという幽体離脱は、もともと心霊現象として取り扱われていたものですが、「脳の錯覚」をはじめとした人間工学的なアプローチが進むにつれ、一部の識者の間では、相応の研究がなされるようになっていきました。そのような状況の中で、幽体離脱以外にもさまざまな学問的な呼称が付与されることも多くなりました。

そういった新たな呼称のなかに、体外離脱というキーワードが存在しています。幽体離脱と体外離脱は、同じものなのでしょうか。

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体外離脱は科学的な見地から付与された呼称

幽体離脱と体外離脱は、結局のところ同じ現象(魂が抜け出すという事象)を指しているのですが、現実に基づいた解釈なのか、超常現象も加味した解釈なのかによって、若干ニュアンスを変えながら併用されています。

幽体離脱では、超常現象や心霊現象が存在しているという前提で、「幽体が肉体を離れている」という仮説に基づいて、この事象を説明しようとしています。これに対して対外離脱は、科学的にも心理工学的にも現在は解明されていない「幽体」というものの存在に対して言及することに慎重なスタンスであり、「幽体が肉体を出ていく」ではなく、「なにものか(おそらく意識のようなもの)が肉体を出ていく」と解釈しています。

両者の違いは、いわば「現代科学において、完全に解明していないものの取り扱いのスタンスの違い」である、といえそうです。

 

魂が幽霊ではないとすると何なのか

体外離脱を支持する層のスタンスや前提は理解できるところとはいえ、広く浸透している「魂」の存在が、心霊主義でいうところの「幽体」ではないとすると、いったい何なのでしょうか。

科学の世界では、「脳の指示を信号化して、自分自身の肉体ではない機械に送り、機械を意志のまま動かす」という試みや研究が進められています。この領域においては「意志=脳の信号」という整理がなされていますので、そういった意味では「魂=脳の機能そのものや信号である」、ということもできます。

そうだとすると、幽体離脱や体外離脱で肉体から分離しているものは、「脳の機能そのものや信号」である、という仮説を立てることが可能になります。

「人間活動における肉体や脳の機能に関するメカニズム」の中で、「脳の機能が独立している」ということは、日常的にも感じることが可能です。たとえば考え事をしながら肉体は別のこと(その時おこなっていた仕事など)をおこなったり、映画や小説を読んでいるとき、主人公になりきって喜怒哀楽を示したり、といった場合に、脳と肉体の分離を体感できます。このあたりに、体外離脱解明のヒントがありそうです。

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カテゴリ: その他

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