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サイコメトリーに対する見解。ライヘンバッハ、ファラデー、キルナー

サイコメトリー

 

19世紀にサイコメトリーを発見・命名し、神経オーラとあわせてメカニズムを解明すべくおこなわれた、ジョセフ・ローデス・ブキャナン氏の研究は、現在では科学的および化学的な実績としては評価されておらず、神智学やオカルトの領域で語られることのほうが圧倒的に多い状況です。この事実は、19世紀当時の時代背景や、サイコメトリーやオーラといった概念に賛同した人々が属していた社会的な領域などが関連しています。

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ブキャナン氏の他にもある超能力エネルギーの概念

ブキャナン氏が発見したサイコメトリーのほかにも、ドイツの化学者にして哲学者でもあったカール・フォン・ライヘンバッハ(1788~1869年)は、「オド」という概念を発表しています。
これは、北欧神話に登場する神であるオーディンから命名した概念で、「人間の精神に作用する、知られていない力(=超能力)」を指している、とのことです。ライヘンバッハ氏は、「オドは、地球のみならず、宇宙に存在するすべての生物や物品に宿る力であり、物理的な作用を外部に及ぼすことができるものである」、と考えました。

 
興味深いことに、この力を持っている対象が、人間や生物だけではなく、植物や金属、さらに太陽や月といった星をも含んでいる、という仮説を打ち立てていたのです。ライヘンバッハ氏は化学者でもあったため、ある程度化学的な裏づけを持って仮説を立てたと思われますが、彼のいう「オド」は、磁力や温度に近い概念として定義しようとしていたようです。

 

 

占星術が信憑性を持って取り扱われていた

ライヘンバッハ氏は、当時が現在よりも一般的に「信憑性が高い」と思われていた占星術にも関連している力である、と考え、「占星術の有用性を裏支えしている力である」、と主張しました。
そういった意味では、中世当時の社会的背景にも支えられていた仮説でもあったため、イギリスのマイケル・ファラデー(1791~1867年)や、ウォルター・J・キルナー(1847~1920年)といった化学者、物理学者にも影響を与え、医学、科学、化学、物理学といった分野に波及していく、と考えられていました。

 
しかし実際には、当時この説をもっとも支持していたのが、神智学の学者や識者といった、今でいうところのオカルト領域関係者であったため、サイコメトリーは、発見者の思いとは異なる方向に進んでいくことになります。こんにちのサイコメトリーの評価のベースは、19世紀~20世紀にかけての時代背景にも、大きく影響された結果として定まったのではないか、と考えられます。

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カテゴリ: その他

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