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座敷わらしに会える宿(2)菅原別館・座敷わらし神社・ふるさと学校

座敷わらし

岩手県二戸市金田一温泉の「緑風荘」と並んで座敷わらしに会える旅館として有名なのが、岩手県盛岡市にある「菅原別館」です。
またそのほかにも、座敷わらしのふるさととも言える岩手県遠野市にも、座敷わらしが現れるという民宿があります。

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菅原別館の座敷わらしの由来

菅原別館の座敷わらしは、旅館の大女将の実家に由来しているそうです。
大女将の実家は、江戸時代から300年以上も続く本陣を経営していた一族で、代々この家を出た者は東北の各地で旅館を創業してきたそうです。大女将もそのひとりで、盛岡で菅原別館を創業しました。
大女将の実家には村の鎮守でもある火の神様が家の中に祀られており、この神様が座敷わらしだったのだそうです。

 
この座敷わらしは事前に火事が起こることを告げる神様で、江戸時代に村の大半が焼けた火事のときにも、実家は座敷わらしのおかげで火事を免れることができたのだとか。
座敷わらしは、大女将が家を出る時に一緒についてきて菅原別館に住み着くようになり、宿泊客の前にも現れるようになったということです。ちなみに、大女将の一族の旅館は現在では、この菅原別館だけとなってしまいました。

 

 

遠野物語と関係のある座敷わらし

別の由来では、菅原別館を経営する家の先々先代の当主である小笠原謙吉という人は、「遠野物語」を著した柳田國男や元になった昔話の語り手の佐々木喜善と交流があり、祖母から聞いた昔話をこのふたりに話したそうです。
遠野物語は小笠原謙吉が語った話が影響しているとされ、この家に現れる座敷わらしの話が伝わったのかも知れません。

 
菅原別館の座敷わらしは特定の部屋ではなくて、どの部屋にも現れる可能性があるそうです。特に「出世の宿」とされるこの旅館には「出世の部屋」という部屋があり、そこに現れる率が高いのではと言われています。
菅原別館には出世や幸運を求めて著名人をはじめ多くの人が宿泊するそうで、この出世の部屋には座敷わらしにプレゼントされた無数の人形やぬいぐるみ、おもちゃなどが飾られています。

 

 

座敷わらしに会える遠野の民宿、座敷わらし神社とふるさと学校

座敷わらしのふるさととも言える遠野の民宿にも、いくつか会える民宿があるそうです。
座敷わらしが現れる宿と言われているのは、駅前の民宿「御伽屋」や早池峰山の南麓、早池峰神社の近くにある民宿「わらべ」などです。
また早池峰神社は遠野の座敷わらし神社とも言われ、お札を抱いた座敷わらし人形を祀る祭礼が行われます。

 
早池峰神社や民宿わらべのある遠野市の大出の家々にはよく座敷わらしが出ると言われ、最も多くその姿が目撃されるのが、今は廃校となった大出小・中学校の校舎だそうです。
この大出小・中学校は、現在は「遠野早池峰ふるさと学校」という交流施設になっていて、農産物の産地直売や予約制の農家食堂、体験メニューなどがあり一般公開されています。廃校が決まった時に座敷わらしの像が発見され、ふるさと学校の一室を社としてこの像が祀られています。

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