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レムリア大陸こそ人類発祥の地?生物学が導いた大陸存在の仮説

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現在存在している地球上の大陸は、一般的に南極大陸、ユーラシア大陸、アフリカ大陸、北アメリカ大陸、南アメリカ大陸、オーストラリア大陸の6つをあげることができます。これらの大陸に加えて、「かつて存在していたのではないか」といわれている大陸として、ムー大陸やアトランティス大陸が有名ですが、その他にもレムリア大陸という大陸が存在した、という説が唱えられています。

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キツネザルの名前に由来

レムリア大陸存在説は、1874年に、イギリスの動物学者であるフィリップ・スクレーター氏が提唱した説で、インド洋上に存在していた、としています。この根拠には、アフリカのマダガスカル島に生息している、キツネザルの存在が関連しています。マダガスカル島は、アフリカ大陸の東にある島で、地図上では小さく見えるものの、面積は日本の1.6倍ほどもある島で、マダガスカル共和国という国家を形成しています。キツネザルは、英語でレムール(Lemur)と表現します。つまりレムリア大陸の「レムリア」は、キツネザルの「レムール」からとられているのです。「レムール」は、厳密にはキツネザル単体を指すのではなく、マダガスカルに生息している霊長類すべてを指している、とのことです。

 

インドでキツネザルの仲間の化石が発見された?

キツネザル科の生き物は、マダガスカルのみに自然分布しているとされており、世界でもこの場所でしか確認されていません。しかし、インドでキツネザル科と思われる生物の化石が発見されており、なんらかの関係性があるのではないか、と話題になりました。そこで、スクレーター氏は、「かつてインドとマダガスカル島は地続きで、そのためキツネザルが両方で発見されているのではないか」、と考えました。5000万年以上前のインド洋上に、インド南部とマダガスカル島、さらにマレー半島も地続きになるような、巨大な大陸が存在したのではないか、という仮説を立てたのです。これが、レムリア大陸存在説となります。

 

ドイツの動物学者エルンスト・ヘッケル氏も同調

さらに、スクレーター氏の説を支持する別の説も発表されました。ドイツの動物学者である、エルンスト・ヘッケル氏は、ダーウィンの進化論を広めたことで有名な学者・医者で、哲学者としても著名な人物(新種の生物の発見や、命名といった功績も多数持っている、といわれています)なのですが、自著『自然創造史』のなかで、「レムリア大陸は、人類発祥の地なのではないか」とまで語っています。ヘッケル氏は、アフリカ大陸やレムリア大陸を人類発祥の地とする説のほか、さまざまな解釈が可能な「多地域人類進化説」といったユニークな学説も発表しており、現在においてもその評価は非常に高いものとなっています。

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カテゴリ: その他

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