> >

アトランティスのエピソードは全て伝聞?プラトンが語る謎の大陸

f1c6622299003b59291c151c5ef2179f_s
 
現代科学と比較しても見劣りしないばかりか、オリハルコンという特殊合金の鋳造に代表されるように、現代でも実現できていないような、高度な科学水準を持っていた、といわれるアトランティス大陸。その文明は、今からおよそ12,000年前に、一昼夜にして姿を消した、といわれています。

スポンサードリンク


 
アトランティスに関する伝説のイメージは、古代ギリシャの哲学者である、プラトンが著した2つの著書(『ティマイオス』と『クリティアス』)の記述内容によるところが大きいのですが、この内容を手がかりに、アトランティスに関して、実に多くの仮説立案・検証がおこなわれています。

 

伝承に次ぐ伝承を経て

多くの説が唱えられている理由のひとつに、著書の内容が多くの解釈を許容しているところがありますが、多くの解釈ができる理由としては、そもそもアトランティスに関する伝承がプラトンに伝わるまでに、多くの人物の伝聞や、多くの期間を要していた、ということがあげられます。

プラトンの著書である『ティマイオス』と『クリティアス』は、プラトンを含めた識者4名による対談によって構成されています。その中で、アトランティスにまつわるエピソードの入手先として、紀元前6世紀頃に活躍していた古代ギリシャの政治家であるソロンという人物が、エジプトの司祭から聞いたアトランティスの伝説を、ソロンの友人であるドロピデスなる人物に伝えて、トロピデスは息子のクリティアスに語り継ぎ、クリティアスは、自身と同じクリティアスという名前の息子に伝えた、とのことです。

 

昔話の類である可能性も

クリティアスの息子のほうのクリティアスが、プラトンの曾祖父にあたるとされる人物で、著書『クリティアス」で、プラトンと対談している3人の識者のうちのひとりとなっています(プラトンと対談した時点で、クリティアスが既にアトランティスに関する伝承を文書にまとめていた、という説もありますが、大方の見方としては、「プラトンがまとめあげたのではないか」、と考えられています)。

このように、プラトンが著書におこすまでに、かなり伝聞がはさまっていて、期間的世代的にも、かなりの期間が経過していることがわかります。この結果、アトランティスについて、多くの解釈がなされる土壌が築かれていった、と考えられます。

アトランティスの伝説は、日本で長く伝えられている「桃太郎」にまつわる鬼が島伝説や、「かぐや姫」の物語が実話であるという説などと同様に、伝承にかかる期間や、伝承にかかわった人数も多さから、事実関係の検証や考察が、非常に困難な題材である、といえそうです。 

このエントリーをはてなブックマークに追加


スポンサードリンク
スポンサードリンク

カテゴリ: その他

Comments are closed.