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世界最古の電池?パルティア遺跡のバグダッド電池

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著名なオーパーツのひとつに、バグダッド電池というものがあります。これは、1932年、イラクにあるパルティア遺跡から発見されたもので、世界最古の電池の可能性が、長年取り沙汰されていました。バグダット電池、そしてパルティア遺跡とは、どのようなものなのでしょうか。

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紀元前3世紀頃にさかえたパルティア朝

バグダッド電池が見つかったというパルティア朝は、紀元前247年、カスピ海南東部で栄えた遊牧国家です。当地に住む遊牧民の長であったとされるアルケサスという人物が、建国しました(このためパルティア朝は、別名アルケサス朝とも呼ばれています)。パルティアという名称の由来としては、東北イランにあるパルサワという土地の名称に由来している、といわれています。新約聖書にも「パルテヤ人」として登場しているので、歴史的にかなり由緒ある名称である、といえそうです。紀元前90年頃最盛期を迎え、ローマ帝国との接触を持つに至っています。その後、224年頃には、アルタバヌス4世が亡くなり、滅びたとされています。

 

世界最古の電池?

こういった歴史を持つパルティア朝の遺跡において、1936年、奇妙な壷が発見されました。高さ15センチという小さな壷でしたが、上部はアスファルトで固められ、中には鉄の棒を納めた、銅でできた筒を内包していました。パルティア遺跡以外の、バグダッドの周辺地域においても、類似した壷が出土していましたが、パルティア遺跡で見つかった壷は、非常にユニークなものでした。当時、ドイツの考古学者であるウィルヘルム・ケーニッヒ氏が、「これは現代でいうところの電池ではないか」、との仮設を打ち出したのです。

 

電池との見立てに賛否両論

一般的に、現存している形式の電池が発明されたのは、18世紀後半(1780年、イタリアの物理学者であるボルタという人物が、カエルを解剖している際に偶然通電し、カエルの足が痙攣したのを見て、液体と金属板を使った、こんにちの電池の原型を発明した、といわれています)である、とされていますが、もしパルティア遺跡で発見された壷が古代の電池であるとすると、バグダッド電池はまぎれもなくオーパーツ、つまり「時代にそぐわない物品」、ということができます。ちなみに、紀元前300年頃に栄えたといわれている、パルティア朝と同じく現代のイラク地域に位置していた、セレウコス朝の都市である、セレウキアの遺跡からも、同様に電池のような壷が見つかっています。

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カテゴリ: その他

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