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バビロンの空中庭園を含む遺跡群とイラク観光

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古代ヘレニズム時代に存在した国、ビザンチウムのフィロンが、紀元前2世紀頃に提唱した「世界の七不思議」のひとつ、バビロンの空中庭園は、新バビロニアの首都バビロン(現在のイラクのバグダッド周辺)にあったとされています。また、近年発表された学説に拠れば、バビロン周辺ではなく、ニネベ(現在のイラクのモースル周辺で、バグダッドから約400キロメートル程度離れた地域です)にあったのではないか、という説もあり、真相は明らかになっていません。イラクを含めた中東地域は、日本においても、政治的な状況を含めてニュース報道で取り上げられることも多い地域のひとつなのですが、バビロンの空中庭園の跡とされる遺跡や、関連地域へのアクセス状況は、どのようなものなのでしょうか。

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イラクの首都バグダッド

バグダッドは、日本では「バグダッド」と表記されることが多いのですが、原語に近い記載としては「バグダード」のほうが正しいそうです。先に述べた古代新バビロニア王国時代や、それ以前の紀元前の時代には、世界三大文明のひとつであるメソポタミア文明が栄えた地域としても知られています。バグダッドは、メソポタミア平原のほぼ中央にあり、チグリス川・ユーフラテス川を臨む場所に位置しています。現在では、チグリス川両岸に近代的な市街地が広がっていて、人口もおよそ590万人という規模であり、中東諸国の都市としては、近隣のカイロ、テヘラン、イスタンブールに次ぐレベルの大都市で、中東の中心都市のひとつです。

 

4000年以上前に栄えたといわれるバビロン

現在のバグダッドから約85キロメートル、車で2時間程度の距離に、およそ4000年前に築かれたといわれている都市、バビロンの遺跡が存在しています。ただし現状は、例えばエジプトの三大ピラミッド周辺や、カンボジアのアンコールワットといった、世界各国の代表的な世界遺産のように、観光施設としての整備が進んでいるとはいえない状況で、まだまだ発掘や修復が必要である、といわれています(イラクにおけるかつてのフセイン政権下でも発掘調査はおこなわれていたようですが、政治的な紛争、湾岸戦争、政権交代などもあって、思うように進んでいないようです)。

 

日本からは直行便が存在しない

バビロンに関する発掘調査は、一説によると未だ全体の2%程度しか進捗していない、ともいわれていますが、一方で近代化による都市化も進んでおり、未発掘の歴史遺産の将来は不透明である、ともいえます。現状では、日本からバグダッドへの直行便は運行されておらず、アブダビやドバイ、イスタンブールといった海外の都市で乗り継ぎをおこなう必要があり、およそ13~15時間程度の所要時間が見込まれますが、古代都市バビロン発掘調査の現状を、比較的容易に直に見ることも可能である、といえそうです。

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カテゴリ: その他

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