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世界遺産登録も?バビロンの空中庭園を取り巻く現在の状況

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中東や地中海周辺区域に集中してあげられている「世界の七不思議」は、紀元前2世紀頃に古代ギリシャのフィロンという人物が著した『世界の七大景観』という著書の中で、初めて提唱された概念です。ここで挙げられた七つの建造物のうち、ギザの大ピラミッド以外のものは、現在は遺構のみ残存しているか、またはまったく痕跡が残っていない状況です。現在のイラクはバグダッド近辺にあったとされるバビロンの空中庭園についても然りで、現存しているのは不確かな遺構のみです。バビロンの空中庭園についての調査は、現在どのような状況なのでしょうか。

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世界遺産への登録を目指している?

バビロンの空中庭園は、紀元前6世紀頃の新バビロニアという国の首都であるバビロンにあったとされる、高さ25メートル程度、階段状の構造を持った巨大な庭園で、遠くから見ると砂漠の真ん中に浮遊している植物園のように見えることから、空中庭園の名がついた、といわれています。その後アケメネス朝の台頭により、バビロンの空中庭園は首都バビロンもろとも滅ぼされてしまい、建造物は跡形もなく破壊されてしまった、とのことです。とはいえ空中庭園が存在していたことを示すような記録や著書、絵画などはいくつか存在し、現在も「実在説」と「神話説」の両方が存在していますが、イラクでは世界遺産登録を視野に入れて、「暫定リスト」に記載している状況である、とのことです。

 

世界遺産暫定リストとは

世界遺産登録の暫定リストの位置付けなのですが、「登録に先立って、遺跡や建造物を擁する各国で、ユネスコ世界遺産センターに提出すべき案件をリストアップしているもの」、とのことです。現在イラクでは、国として「バビロンの空中庭園は存在した」との仮説に基づき、その存在や遺構の調査を進めていて、2016年の世界遺産登録を目指す、といった動きで推移しているようです。暫定リストは、各国が1年~10年以内程度の目処感をもって、世界遺産委員会への登録申請を目指す案件を記載する、といった位置付けとのことです。

 

登録見送りになるとデメリットも

ただし、暫定リスト記載案件について、世界遺産委員会で「顕著な普遍的価値」が認められず、登録見送りとなった案件は、各国の暫定リストから除去するようガイドされているため、空中庭園についても、遺跡特定調査や、文化財としての意味合いや評価など、慎重かつ迅速に調査を進めていく必要がありそうです。我々ユーザーとしては、国際的な機関のお墨付きを持って、空中庭園の評価や価値が判明することを期待して、近日中の周知を待ちたいところです。

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カテゴリ: その他

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