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バビロンの空中庭園とバベルの塔…旧約聖書に描かれるバビロン

ジンクス
 
紀元前2世紀頃に提唱され、今もなお広く世界中に浸透している概念である「世界の七不思議」のひとつ、バビロンの空中庭園は、現在のイラクはバグダッド付近に存在していたといわれていて、後年に描かれたと思われる想像図も残ってはいますが、本当に実在したのかどうかは、解明できていません。バビロンの空中庭園があったとされるバビロンという都市は、旧約聖書の世界にも登場しています。

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二度のピークが見られるバビロン

メソポタミア文明で知られるチグリス・ユーフラテス川の近辺にあったとされるバビロンは、都市として二度のピークが確認されています。ひとつめが「目には目を」の格言で有名なハムラビ王が君臨していたバビロン第一王朝時代で、紀元前1790年頃~1750年頃といわれています)、ふたつめが紀元前625年頃に成立したとされる新バビロニア王国時代です。バビロンの空中庭園は、このうちの後者の時代、新バビロニア時代の代表的な王であるネブカドネザル2世が作った、とされています。

 

バビロンの空中庭園はバベルの塔の近くにあった?

後年に描かれたと思われる、バビロンの空中庭園の絵画には、すぐ近くに背景として「バベルの塔」が描かれていることが多いようです。このため、バビロンの空中庭園が存在していた時期に、バベルの塔も存在していたことが推測されますが、現存している遺跡はなく、建造物があったと思しき区画の跡(=遺構)のみ残されているため、遺構が本当にバベルの塔なのか、またバビロンの空中庭園のものなのかどうかは、わかっていません。バベルの塔とは、旧約聖書の創世記第11章という部分で記載されている塔で、こちらも関連する絵画がたくさん描かれています。

 

神話、伝説?それとも事実?

旧約聖書の中で、バベルの塔は「人間が神に近づく目的で高い塔を作ろうとしている」として神の怒りを買い、「このような無謀な試みをおこなうのは言葉が同じせいだ」と考えた神は、言葉の統一を乱し(=たくさんの言語をつくり)、塔の建設をやめさせ、その結果、世界中にさまざまな言語のさまざまな人種の人間が存在するようになった、ということです。このように、伝説や神話の世界で語られているバベルの塔と同列で、バビロンの空中庭園が語られていること、建造物自体は現存していないこと、確固たる確証を示すような資料が残っていないことなどから、バビロンの空中庭園に関する謎の完全解明にはまだまだ時間がかかるのではないか、と思われます。

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カテゴリ: その他

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