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”世界の七不思議”ギザの大ピラミッドの持つ特殊性とは?

ピラミッドとスフィンクス
 
エジプトにあるギザの大ピラミッドは、高さ140メートル以上の巨大な建造物であり、紀元前2世紀には、「世界の七不思議」として提唱されています。七不思議に選ばれた大きな理由として、「建造されたとされる、紀元前2500年頃の土木技術を考えると、時代に合わない建造物=オーパーツ(=out-of-place artifacts、場違いな工芸品の意味)と考えられた」ことがあげられます。ギザの大ピラミッドには、オーパーツとしての特徴を複数備えています。

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石積技術の高さ

オーパーツとしての特徴のうち、底辺と高さの比が黄金比(建造物や絵画において、もっとも安定感のある美しい比とされています。実寸は、底辺約230メートル4方、高さ約140メートルとなります)であることがまずあげられますが、これに加えて石積技術の高さも特徴的です。例えば、ピラミッドを構成する石材には、ギザの周辺から切り出した石灰岩からなるレンガ状の石が約230万~250万も使われて、ピラミッドの形になるよう積み上げているのですが、底辺の長さの誤差がわずか20センチ(底辺4辺がほぼ直角)、方位の誤差(東西南北)も1分57秒~5分30秒しかない、とされています。過酷なエジプトの気候の中で、何千年も経った現代まで崩れずに、建造時の姿を保っていること自体、当時の並外れた石積技術の高さを示している、といえそうです。

 

石の運搬の謎

それから、積み上げられた石材の数もさることながら、石材の重さはひとつにつき約2.5トンもあります。石材はピラミッド表面だけではなく、内部にも使われていて(こちらは花崗岩)、これはピラミッドから遠く離れた、ナイル川上流の、ピラミッドから約850キロメートルも離れたところから運搬されてきたもの、と推測されています。これらの巨石を、遠く離れた場所からどのようにして運んできたのかは、明らかになっていません。このことも、オーパーツといわれる大きな理由となっています。

 

持ち主の謎

さらに、ギザの大ピラミッドは、後年になって「当時の王であるクフ王の墓」とされてきましたが、その根拠は内部に残されている文字の中に、「クフ」と解読できる文字があったことだけであり、今ひとつ根拠に乏しいものです。墓であるならば当然あるべきミイラや装飾品なども、未だ見つかっていません。あるいは盗掘にあってなくなってしまった可能性もなくはないのですが、証明できるようなものは皆無です。七不思議が提唱された紀元前2世紀には、既に同じ状況であった(つまりミイラも装飾品もなかった)可能性もあります。こういった理由から、ギザの大ピラミッドは、世界の七不思議として選択されたのではないか、と思われます。

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カテゴリ: その他

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