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王家の谷に眠る古代エジプト歴代のファラオ達

ピラミッド
 
国土の95%が砂漠であるとされるエジプトの都市、ルクソールを流れるナイル川周辺には、古代エジプトの数々の遺跡が残されています。日が昇る方角ということで、生を象徴する東岸には、カルナック神殿やルクソール神殿といった優麗な建物が作られていますが、日が沈む方角である西岸は、死を象徴するといわれる王家の谷や王妃の谷が存在しています。これらの谷は、岩窟墓と呼ばれる、岩山エル・クルンの岩に横穴を掘った形態の墓で、古代エジプトを彩った王家の人々が葬られています。ここでは、王家の谷に眠る歴代の王達のトピックをご紹介していきます。

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最古の墓はトトメス1世

王家の谷を作った最初の王、それがトトメス1世です。第18王朝のトトメス1世は、それまで王家の墓として、また葬送の儀式として執り行われていたピラミッドの建造を取りやめ、以降は岩窟墓の建造がおこなわれるようになりました。

トトメス1世以降の時代は新王国時代と分類されていますが、それより前の古王国時代と中王国時代では、ピラミッドの建造は古代エジプトの伝統でした。しかし、墓荒らしによる盗掘や盗難が続き、自分の墓の場所を隠す目的で、それまでのピラミッドではなく、岩山の斜面に横穴式の作るようになったのが、王家の谷の始まり、とされています。この谷に最初に葬られたのが、トトメス1世なのです。

ただし、これはさまざまな考古学研究から導き出された仮説であり、事実ははっきりしていません。これは、最初の埋葬者がミイラ化して特定できなかったり、長い期間の間に起こった墓荒らしによって、もとの埋葬者が別の場所に移されていたりするためです。

 

学術研究が最初になされたラメセス7世

1800年代から1900年代にかけて、当時の大国であるイギリスやフランス、アメリカなどによって、数多くの王の墓が発見されていきました。発見された王の墓は、学術調査がなされた順に、KVプラスナンバーという形でナンバリングされています。最初に学術調査がおこなわれたラメセス7世の墓(調査開始以前から、その存在は知られていました)が、KV1としてナンバリングされています。

 

ツタンカーメンの他、数々の王が眠る

王家の谷には、有名なツタンカーメンや前述のトトメス1世、ラメセス7世の他、ハトシェプスト女王やホルエムヘブ、セティ4世、サプタハ、アメンメセスといった、歴代の数々の王が眠っており、これまで64もの墓が発見されています。これらの王の墓のいくつかは、現在でも見学することが可能になっています(定期的に修復がおこなわれていて、修復中の墓は見学することができない、とのことです)。

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カテゴリ: その他

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