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イースター島のモアイ像はなぜ作られた?建造目的3つの説

03.モアイ
 
チリのイースター島には、約900~1,000体ものモアイ像と呼ばれる巨大な石像が存在しています。島の周囲約60km、面積は約180平方kmといいますから、日本でいうと新潟県の佐渡島の5分の1、香川県の小豆島程度の大きさの島に、なぜこれほど多くのモアイ像が作られていたのかは、現代の7不思議のひとつに数えられています。真相は明らかになっていないものの、現在ではいくつかの推論が存在しています。

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1. 墓碑説

モアイ像建造の理由には諸説あり、現在有力な説のひとつが「墓碑説」です。エジプトのピラミッドや日本の古墳など、かつての時の権力者が、巨大な墓碑を作ってきたことは世界的にも知られています。モアイ像の大きさはさまざまで、一番多い大きさが高さ約3.5m、重さ20トン程度のものですが、最大級のものになると高さ約20m、重さ約90トンもあります。「墓碑説」になぞらえて考えると、権力の大きさに比例して、モアイ像の大きさも変わっているのではないか(権力の大きさとモアイ像の大きさが比例している)、と考えられます。実際に、モアイ像の台座部分から、大量の人骨が発掘された例もあります。

 

2. 祭祀説

次に、神様や祖先を祀ることを目的とした「祭祀説」です。「墓碑説」よりも先に唱えられていた説で、かつてはもっとも有力な説として浸透していました。5世紀頃にポリネシア人移民がイースター島に渡ってきて、当時はサツマイモの栽培や鶏の飼育などで生計をたてていたといわれていますが、イースター島はもとは火山の噴火の影響でできた島であり、基本的に土地が痩せていて農作物が作りにくかった、といいます。また、南太平洋に浮かぶ「絶海の孤島」であるこの島は、自然環境としてもかなり過酷なものであった、とされています。このため、農作物の豊かさを求めての「神頼み」は必須であり、このあたりは農耕民族である古代日本の風習とも共通するところがありますが、天地に宿る神の象徴として、モアイ像を作っていた、としても不思議ではありません。

 

3. 宇宙人建造説

先の2つと比較するとかなり突飛な説ではあるものの、「宇宙人建造説」も今も根強くささやかれています。そもそも最大級のもので約90トンもの重さであるモアイ像は、どうやって島内を移動させたのか、ということも明らかになっていません。モアイ像の建造や運搬には、現代では知られていない、または既に残っていないような高い技術力があったのかもしれません。このように考えると、「超文明説(高度な技術力を持った文明が存在していた)」と並んで、「宇宙人建造説(たまたまこの地を訪れた、高い技術力を持つ宇宙人が、きまぐれにモアイ像を建造し、UFOを使って運搬した)」も、あながち完全に否定できるものもありません。イースター島の調査は今も続いていますが、今後の研究結果に期待したいところです。

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カテゴリ: その他

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