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大天狗の住む日光。天狗の社・古峯ヶ原古峯神社(栃木・鹿沼市)

パワースポット
 
日光東照宮や中禅寺湖、華厳の滝などで有名な栃木県の日光の南側、地蔵岳や夕日岳を望む鹿沼市の古峯ヶ原(こぶがはら)という高原に、「古峯ヶ原古峯神社(こみねじんじゃ)」があります。
この神社の歴史は大変古く、今から1300年余り昔に隼人という人が京の都からこの地に移って来て御祭神である日本武尊(やまとたける)を祀ったのが始まりと言われています。

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この古峯神社ですが実は別名「天狗の社」とも呼ばれ、古くから参籠宿泊を行う「天狗の宿」として知られていたそうです。
もともと日光の山々は天狗が多く棲む場所と言われ、日本の四十八天狗に数えられる「日光山東光坊」や後に群馬県の妙義山に移った「日光山(妙義山)日光坊」という大天狗がいました。そしてこの古峯ヶ原には、「古峯ヶ原隼人坊」という天狗がいたと言われています。ちなみに古峯神社を開いた隼人と天狗の隼人坊が、直接に関係があるのかはよくわかりません。

 

修行の地であった古峯ヶ原

江戸時代の初めに徳川家康を祀った東照宮を始めとして、いまは世界遺産となった日光の寺社ですが、その開山は奈良時代のことだそうです。
現在の栃木県真岡市に生まれた勝道上人という人が日光の地に入り、紫雲立寺(現在の四本龍寺)という寺を建立したのが始まりで、中禅寺湖や華厳の滝を発見したのもこの勝道上人だと言われています。

その後、勝道上人は「古峯大神」というこの地の山神の神威によって、古峯ヶ原を修行の地としました。それからは多くの僧侶や修験者が古峯神社を中心とした古峯ヶ原を訪れ、修行に励んだということです。
そういった勝道上人や修験者の姿から、御祭神または古峯大神の使いである天狗への信仰が生まれたようです。古峯神社には、天狗を崇敬する人にもし災難が起きたときには、天狗が飛んで来てその災難を取り除いてくれるという、天狗への民間信仰が生まれました。

 

古峯ヶ原の天狗は役小角の弟子??

古峯ヶ原には隼人坊という天狗がいたという話をご紹介しましたが、この天狗は実は日本の修験道の開祖と言われる「役小角(役の行者)」の弟子であった妙童鬼(前鬼・後鬼)の子孫だという説もあるそうです。古峯ヶ原が修行の地であったことから、この地を護る天狗が修験道の開祖である役小角やそれに従った弟子の前鬼・後鬼と結びついたのでしょうか。このように修験道や山の神などを介して、鬼と天狗が結びつくこともあります。

時代は下って江戸時代、1828年に将軍家斉が日光に社参した際に、日光に棲む数万とも言われる天狗たちが騒がないように、一時退去させる命令が江戸幕府から出されたそうです。このとき幕府の奉行と連名で名を連ねたのが古峯ヶ原の隼人坊であったそうで、一躍、隼人坊の名声が高まったというお話が遺っています。

 

天狗の御朱印で有名な古峯神社

古峯神社には、巨大な一本の木をくり抜いて作られた巨大な大天狗と烏天狗のお面をはじめ、境内では様々な天狗に出会うことができます。そのほかにも天狗の面や下駄など天狗にまつわるものが数多く納められています。これらは願い事を叶えてくれるという天狗信仰の崇敬者が、その願いが叶ったときに奉納したものだということです。

またこの神社は「天狗の御朱印」でも有名で、天狗の顔を描いていただける御朱印が全部で16種類もあり、最近は「御朱印ガール」と呼ばれるような御朱印好きの人たちに知られるようになりました。

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