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四次元についての考察。四番目の次元は「時間」なのか

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現代科学において四次元の世界とは、新幹線や飛行機、ロケットといった物理的な移動手段で私たちが住む三次元から一足飛びに行くことができるような世界ではないことは、間違いない事実です。ほとんどの人は、本当に四次元があるのか否かを、物理的な感触として確かめることができないでいます。しかし、世界的な物理学者であるアインシュタインをはじめとして、学問の世界においては、四次元は「論理的にはありうる世界」として語り継がれています。

現時点における四次元の取り扱いは、ここで述べたとおりなのですが、一次元、二次元、三次元の世界に、時間軸を加えた四次元という概念は、一般的にもその存在や実現可能性、実証が望まれている、代表的な概念となっています。しかし実際には、時間軸だけが課題になっているわけではないのです。

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次元というキーワードが持つ意味

そもそも「次元」という概念自体、質量を確かめたり、サイズを確認したりできるものではないことは、周知の事実です。さらにいえば、言葉の意味としての「次元」は、一般的に大きく分けて、3つの意味を持ちます。

ひとつは、「物理的なものの指標」です。物理的なものには、大きさ、あるいは縦・横・奥行きの長さ、質量、動く速度、速度を図るための時間などといった要素がありますが、それらの値に対して、「物理量としての次元」といった表現で、次元は使われています。

ふたつ目の意味としては、「数」です。「世界は三次元である」ということを前提に、縦・横・奥行きの概念と「長さをあらわす数」が、定義されています。時間軸は、一般的な「三次元から四次元に、世界が変わるための、縦・横・奥行きに次ぐ第四の要素=数」なのですが、数学的には「n次元」という言い方で、第四どころか、第五、第六の要素、さらにそれ以降の要素が、無限に考えられることが、仮説として置かれています。

三つ目の要素としては、「ものの見方や考え方」に関する使われ方で、「それとこれとは次元が違う」、「次元の低い話」などという形で使われています。「四次元」という時の「次元」は、一般的にはこれらのうちのふたつ目の要素、「数」の概念で語られています。

 

「世界は多次元である」という考え方も存在する

一方で、「この世界は三次元である」という考え方自体、古典物理学の範疇での世界の捉え方であり、近代物理学、つまり量子力学においては、この世界は「多次元である」、との見方もあります。

これは、古典物理学においては、現実世界を三つの要素で説明することができると考えられているため、「この世は三次元である」と長い期間言い切られてきたのですが、偶然や事故、過去と未来をはじめとして、無意識または意識的な物理的事象の変化においては、到底3つの最低限の要素だけで物理的事象を全部立証しきることは不可能です。

このため量子力学では「n次元」、つまり「多次元の世界」を仮説として置いています。四次元空間を示す構成要素としては、必ずしも時間軸だけが未知の領域ではない、ということです。

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カテゴリ: その他

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