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学校帰りのいつもどおりの午後なのに、虫の知らせのように止まらない涙

不思議体験

私が中学生のときの話しです。
ちょっと多感で内気でしたが、ごくごく普通の生活を送る女子中学生であったと思います。

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誰もいないいつもどおりの家に帰りました

両親が共働きでカギっ子でしたので、ある日学校からいつものように、誰もいない自宅へと帰りました。
「あーなんかお腹が空いたなー」くらいの感じでカギを開けて家に入り、洗面所で手など洗っていました。

 

すると、今でもまったくわけがわからないことが起きたのです。

 

 

突然あふれ出て、止まらない涙

ほんとうに突然、涙がほろっと出てきました。そして涙は徐々にひどくなり、最後には洗面所に座り込んで、おえつしながら泣き続けました。本当になぜかわかりませんが、とにかく悲しくて悲しくて声をあげて泣き続け、でも自分でも理由がわからないのです。

 

どれくらい泣き続けたでしょうか。何十分か座り込んで泣き続けたあとは、ふだん通りの気持ちに少しずつ戻っていきました。そのあと何をしたかは覚えていませんが、たぶんオヤツを食べたりテレビを見たりと、ふだんと変わらず何事もなかったように過ごしたのだと思います。

 

 

その日の夜のことです

驚いたのは、その日の夜です。母親の故郷である青森から、久しぶりに電話連絡が入りました。祖母がその日に亡くなった、というのです。

 

そのおばあちゃんは私にとって母方の祖母で、私が幼稚園生くらいのときに、同居し一緒に生活していた時期がありました。
そのときから両親は働いておりましたので、私は寂しさをまぎらわすために、おばあちゃんにイジワルなことを言ったりやったりしたこともありました。
おばあちゃんの傷つくようなことを言ったり、大事な指輪を隠したり・・・。
子供ながらにひどいことをしたと今でも思っています。

 

 

おばあちゃんとの不思議な関係

ですが、そんな私でもおばあちゃんは可愛がってくれ、私が喜ぶのでよくアメ玉を口にポンと入れてくれました。おかげて当時は虫歯だらけになりましたが。怖い夢を見て泣いていると、「大丈夫だよ大丈夫だよ」と背中をさすってなぐさめてくれました。

 

そんなおばあちゃんとは、何年くらい同居したのかも覚えていませんが、おそらく1~2年とあまり長くはなかったと思います。そもそもなぜ、青森から東京の我が家に来たのか、そしてなぜ帰って行ったのか、小さな子どもだった私には知る由もありません。

 

ですが亡くなったあとも、現在二人の子供の母親となった今でも、祖母のことはときどき思い浮かびます。「ああ、今日はおばあちゃんの誕生日だ」と、なぜか祖母の誕生日だけは忘れなかったりするのです。

 

あの突然の涙があふれたときのことを今思うと、祖母がお別れのあいさつに来てくれたのだろうか、という感じがします。今になっても忘れられない、不思議な体験です。

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カテゴリ: 不思議な体験談

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