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アインシュタインは知っていた!ブラックホールの謎

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現在我々が生きている日本、そして日本を含む世界には、さまざまな歴史や、起こったとされる事実の時期を特定する方法が、いろいろな形で存在しています。キリスト誕生以前か以後かで区別するカウント方法である西暦や、西暦が始まる以前の時代を整理するための紀元前というくくり、イスラム世界で考えられているイスラム紀元、それに、皇帝や王が変わることで独自に命名される元号(年号とも呼ばれています)など、過去に起こった出来事や時期は、後世で情報を共有するために、先人の智慧ともいえる、さまざまな工夫がなされています。

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さらに視野を広げて、地球を含めた宇宙がどうやってできたのか、その起源がどこにあるのか、といったことは、紀元が始まって2000年以上たった今でも、たくさんの謎を残しています。その中でも最大の謎のひとつが、ブラックホールです。

 

アインシュタイン方程式が示していたもの

ブラックホールという概念は、比較的近年に発見され、認識されたものであることがわかっています。最初にブラックホールという概念を唱えたのは、20世紀最大の理論物理学者として名高いアルベルト・アインシュタインの「相対性理論」であった、といいます。この理論の中に、「アインシュタイン方程式」なる数式があったのですが、この中で、理論的に存在する可能性が示されたもののひとつが、現在浸透している「ブラックホール」的な考え方だったのです。

相対性理論の中のひとつの考え方である「特殊相対性理論」が、アインシュタインによって1905年に発表された時点では、まだ「机上の空論」ともいえる存在であったブラックホール(命名もされていません)ですが、1916年、ドイツの天文学者にして物理学者のカール・シュヴァルツシルトが、得意の数学を駆使して解析した結果、「質料の大きな物質が、その質量を一転に集中した時、物質の周囲の重力に重大な変化が起こる」ことを発見しました。この時に発見した概念のひとつが、ブラックホールだったのです。

 

ブラックホールは実在する!

カール・シュヴァルツシルトが提示した「現在のブラックホール的な何か」が、いま一般的に語られているようなブラックホールの概念に変化するのには、もう数十年を経ることになります。

1938年には、天文学の世界で研究が進められていた「星の進化」についての理論的な説明が、だんだんなされるようになっていきます。当時のアメリカの物理学者であるジュリアス・ロバート・オッペンハイマーは、「宇宙において、大きな質量の物質とは、たとえば星であり、星が消失するときにこそ、カール・シュヴァルツシルトが説明したような事象が起こるのではないか」、と考えました。

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カテゴリ: その他

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