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古代イスラエル王国、変化の歴史と悪魔の概念の登場

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旧約聖書に登場する古代イスラエルの王であるサウル、ダビデ、そしてここでテーマとして取り上げているソロモンは、イスラエル最古の王として紹介されています。

紀元前数千年という昔の物語なのですが、初代の王であるサウルが治めるまでのイスラエルは、モーセやヨシュアといった指導者(預言者とも呼ばれます)が、士師と呼ばれるリーダーを必要に応じて任命するシステムであったようです。

ただし、士師はあくまでも臨時のリーダーであり、イスラエルの指導者としてのポジションと役割は持ち合わせていなかったようです。

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サウル王以降王朝となったイスラエル

旧約聖書で描かれている古代イスラエルが、王を擁する国家となるまでの道中は、歴史書の体裁ではあるものの、いわば「神の言葉を伝える文書」として旧約聖書に記載されています。

ヨシュア記やサムエル記、ルツ記といった章に、そのころ信じられていた「神の言葉(厳密には、絶対宗教としてのロジックの構築のために、ルカをはじめとした後世の識者が、後付けで記した可能性も否めません)」が、事細かく記されています。

ともかくこの時期、イスラエル自身の外的要素との戦いや、西方はエジプトの王朝、東方のメソポタミアはアッシリアの勃興など、世界的な国家建設の動きと歩調を合わせる形で、王朝への変化を遂げていきます。

 

カルデアのウルからカナンの地へ

イスラエル国家は、「カルデアのウル(メソポタミア北西部であるといわれています)」から「カナンの地(地中海と、ヨルダン川・死海の間の地域を示す古い地名)」へ移住してきた人々が建設した、とされていますが、先に述べた旧約聖書の章では、イスラエル人の移住を、歴史的な出来事として描いています。

古代イスラエルのサウル、ダビデ、ソロモンという三代王朝が継続している間のイスラエルは、国家としての繁栄を誇っていたようです。しかし、ダビデ王の姦淫という出来事を記すあたりから、こんにちのキリスト教にもみられる「悪魔的な要素(サタンという悪魔を示す固有名詞も使われだします)」が垣間見られるようになります。そしてソロモン王の時代に、天使のみならず悪魔をも使役するという、にわかには信じがたい事態を迎えることになるのです。

キリスト教をはじめとして、ユダヤ教、イスラム教などの「悪魔的な要素」は、日本ではなじみが薄いものですが、西欧では悪魔の概念が、すでに紀元前1000年というこの時期に明確に記されています。

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カテゴリ: その他

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