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サン・ジェルマン伯爵の不老不死の逸話と錬金術

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18世紀から20世紀にかけて、およそ200年間も年をとらないことはおろか、紀元前やひと桁世紀の時代についても、まるでその場に居合わせたかのように体験談を語ったというサン・ジェルマン伯爵の伝説は、21世紀となった今も、オカルト界隈での語り草となり続けています。にわかには信じがたいサン・ジェルマン伯爵の逸話の背景には、錬金術というものが存在していた、といわれています。

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錬金術とは

錬金術とは、その発祥を古代ギリシャまでさかのぼることができる概念である、とされています。狭義においては、「金ではない金属や、その他の物質をもとに、貴金属を作り出す」という、現代科学においては否定されている(厳密には「その方法が確立されていない」)概念で、古代ギリシャの哲学者であるアリストテレスが、「すべての物質は火、気、水、土から成っている」、と唱えたところに端を発しています。この考え方を応用して、「これらの構成要素を組み替えれば、とある物質から別の物質を生成することができる」、と考えたのが、錬金術でした。現代科学においては、「不可能である」とされている概念なので、今では専ら「かつて存在したオカルトの領域のひとつ」、とされています。

 

サン・ジェルマン伯爵が不老不死である理由

しかし、サン・ジェルマン伯爵がもっとも活発に活動していたとされる、18世紀頃のヨーロッパにおいては、現在でいうところの「科学または化学の領域における、研究開発課題のひとつ」でした。このため、多くの人々が錬金術を実現しようと、日々研究を重ねていました。その概念が追求している究極の目的が、サン・ジェルマン伯爵の最大の特徴でもある「不老不死」、つまり「年をとらないこと」であったのです。17世紀後半には、アイルランドのロバート・ボイルという自然科学者によって、古代ギリシャで提唱された四大元素説は否定され、錬金術が化学の領域で語られるようになっていきます。

 

賢者の石の存在

錬金術では、さまざまな物質を別の姿に変える試みがなされていたのですが、究極の目的である「不老不死」という側面においては、「賢者の石」をはずして考えることはできません。「金ではない物質を金に変える」、という錬金術を、命に限りがある人間に適用し、不老不死の存在に変えるための存在こそが、賢者の石であった、とされています。サン・ジェルマン伯爵は、この賢者の石を所有していた、といわれています。

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カテゴリ: その他

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