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シュメールの知的な神々。神様にも性格や個性がある?

古代文明

 

シュメールの古い神々には、事業家タイプの神々と知識を追及する研究者タイプの神々がいます。
そのような個性を持っていたと言うよりは、担った役目の違いによってそのようになったとみるべきだと思います。
本稿では研究者タイプの神々を紹介します。

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1. エジプトの神々

エジプトで非常に古い神とされるブタファ、トト、ラーの各神は、シュメールではエンキ、ニンギシュジッダ、マルドゥクと呼ばれる神々(アヌンナキ)です。
エンキはトトとラーの父です。
彼らの母は違うため、兄弟としての紐帯は父のエンキが配慮するしかありません。

 
(1) 故郷星(ニビル)の大気の裂け目による不安定な気候のために不作が続きます。種々の補修方法を試みるのですが効果がありません。
金粉を浮遊させて裂け目を補修する方法が提案されますが、故郷星には十分な金が採れません。
地球の生成過程の記憶をもとに地球での金探査が提案されます。

 
(2) およそ50名の部下と共にエンキ(エア)が地球に飛来します。
最も危険な領域は大小の小惑星が群集する木星と火星の間の空間でした。ペルシャ湾の浅瀬にカプセルは着水しウエットスーツで陸地を目指します。

 
(3) 海水を汲み上げて金属を抽出する方法で金の採取を試みます。収量は僅かでしたが採取はできました。
さらに調べるとアフリカの地下に金鉱山があることが分かります。

 
(4) 採掘により金が得られるというエンキからの報告を受け、確認のため異母弟エンリルが飛来し、兄弟で再確認をします。王アヌの飛来を待った後、開発体制を煉りあげ、必要な採掘機材なども設計(製作は故郷星)します。

 
(5) 以下の組織で事業を進めることを決め互いの分担をくじで決めます。
アフリカでの金鉱石の採掘はエンキに、金の精練施設と運営、宇宙空港の建設運営、全体の管理などはエンリル、火星の中継ステーションの物流や地球上空を周回する監視業務などは後にはマルドゥクに、王アヌはこれ迄通り故郷星で統治を業務とすることになります。

 
(5) エンキは長男ですが母が正妻ではないため、正妻の子の弟エンリルに強い対抗心をもち続けます。
アフリカでの金鉱石の採掘事業を担うのはともかく、住み慣れたシュメールの地を離れることには強い抵抗感があります。弟はシュメールの地に住むだけでなく、兄をさしおいて地球の総指揮官です。この兄弟の確執は子や孫にも及びます。

 
(6) 二人にとって異母妹ニンマーも医療チームを連れて地球に来ます。事業の進展と共に要員は増強され、地球に500名余、中継地火星に300名余の規模になります。
要員は適時故郷星の新人と交代しますが、エンキ、エンリル、ニンマーは故郷星に帰りませんでした。
3人は協力して事業を進め、兄弟が対立した時は妹が緩衝役となりました。

 

 

2. ブタファの業績

もともとエンキは積極的に知識を求める性向でしたが、地球でもこの好奇心を発揮して知識の獲得を目指したようです。

 

2.1 金採取の可能性の判断

ゼカリア・シッチン氏によれば、エンキは約44.5万年前に金探索の先遣隊として地球に飛来しました。
到着地は今のペルシャ湾です。氷河期だったため海水面は低く、陸でもなく海でもない地域が広がっていたようです。
この地で生活環境を作る傍ら、地球の調査を進めます。海水からでは多量の金の採取は困難なことがわかりますが、アフリカ南東部には地下に金鉱脈があることを発見します。

 

2.2 アフリカでの金鉱山の開発

金鉱山の適地を探します。
地下を掘る機械の設計のほか、アフリカからシュメールに金鉱石を運搬する航路や船の開発もエンキの仕事です。

 

2.3 人類の創生と知的人間の創生

人類創生の研究は金鉱山のあるアフリカの地で展開されました。
詳細はニンギシュジッダの項を参照してください。
なお、人類創生の目的は金鉱山での過酷な労働を担わせるためでした。

 

2.4 大洪水後のナイル川の整備

ナイル川の水源には、青ナイル、白ナイル、アトバラ川があります。
大洪水でナイル川の周辺は流れがせき止められたところもあり、水没したところもあり、深みもあり、曲がりくねった流れもありました。
淀みを埋め立て、浅瀬を掘り下げ、水の流れ変えて円滑な流れにすると共に、堤防を築き、運河をつくり、人の居住や耕作が可能な土地にしました。

 

2.5 太陽系惑星の研究

ながく月に滞在し太陽系の研究をしたようです。
この調査にはマルドゥクもつれていきます。

 

 

3. ラーの業績

エンキの長男マルドゥクです。母は故郷星のアラル王の娘です。
彼はエンキの正当な後継者であることに加え、父のエンリルへの対抗心を見てきたため、他の弟たちにはない支配欲をもちます。
そのため、アヌンナキの社会に様々な問題を起こして嫌われます。祖父アヌ、父エンキ、叔母ニンマーだけが彼の擁護者であり、息子のナブだけが父の協力者でした。
なお、火星の部下たちの多くもマルドゥクの支持者だったでしょう。

 

3.1 火星の中継基地の司令官

火星の引力は地球より小さいので故郷星へのロケットの発射が容易です。
金採取プロジェクトの初期には、地球から火星に採取した金を運び、火星でまとめて故郷星に送る方法がとられました。
火星にはこの物流業務に従事する多くの要員が住んでいました。マルドゥクは火星駐在部隊の司令官を長い間勤めました。
仲間がいるとはいえ、シュメールでの生活に比べて孤独だったことでしょう。

 

3.2 宇宙科学の勉強

長期間父と共に月に滞在し、父の太陽系の観察と考察の仕事を手伝い、教えを受けたようです。

 

3.3 ナイル川の整備とエジプトの支配

(1) ナイル川の整備を父と共に行いました。

 
(2) エンキの指示でエジプトの支配を担います。神を祭る神殿や暦の整備、十進法の適用などがあります。
詳細は他書を参照してください。
なお、罪を得て追放されている間、異母弟トトがエジプトを支配します。
その治世はマルドゥクとは違う方法だったようです。

 

3.4 地球上の放浪

事件を起こす度にシュメールから追放されます。東アジア、北米大陸などを放浪したようです。
放浪により地球をより多くより良く知ることになったと思いますが、その知見が後にどう生かされたかは不明です。

 

3.5 覇権のための闘争

(1) 大洪水のあと中東の地は四分割されます。第一地域のメソポタミアはエンリル一族に割り当てられます。
第二地域のアフリカ大陸はエンキ一族に割り当てられます。第三地域は後にエンリルの孫娘のイナンナに割り当てられるインダス川周辺の地です。第四地域はシナイ半島から現在のイェルサレムにかけての地です。
宇宙空港施設があるためアヌンナキ以外は立ち入れない神聖な地です。
空港施設の管理はエンリルの息子ウツに託され、中立者であるニンマーの居住地もここに作られます。

 
(2) エジプトは中心から離れています。マルドゥクはシュメールの地に領地を要望しますが聞き入れられません。
バビロニアに許可なく都市を作り自分の都にしようとします。また、宇宙ロケットの発射設備をこの地に建てようとします。
バベルの塔の話として今も残っています。
またシナイ半島の宇宙空港施設を乗っ取りも企ててエンリル派の攻撃対象になります。

 

 

4. トトの業績

エンキの息子ニンギシュジッダです。
偉大な科学者であり技術者でもあります。

 

4.1 人類の創造

(1) エンキが人類の創造という偉業を達成できたのは、異母妹ニンマーと息子ニンギシュジッダが共同研究者としていたからです。
彼らは人間創造に必要名の知識を前もって得ていたのではなく、試行錯誤しながら学んでいったのです。
エンキが基本的な枠組みを構想し、ニンマーがそれに肉付けをし、ニンギシュジッダが実施に必要なあらゆる仕事を引き受けたと思います。
それらの活動を通して人体に関する知識、遺伝子を含む生命の本質などを学んでいったと思います。

 
(2) 生殖機能はないものの、肌、手足の動き、発声や聞き分け能力などがアヌンナキと同じような人を造れるようになるまで、試行錯誤と苦労は厖大なものだったことでしょう。

 
(3) 最後に生殖機能をもつように変更するのですが、その手法の案出と実施はニンギシュジッダが担ったようです。

4.2 大ピラミッドの設計

 
(1) 大洪水によりメソポタミアのすべての施設は破壊されます。
アフリカの金鉱山も破壊と埋没のため利用できません。しかし、地球での生活が長いアヌンナキは故郷星での生存に耐えられない体になっています。
地球で生きるしかないうえ、故郷星は引き続き金を必要としています。幸い南米の高地の谷で金が露出していることをエンリルの長男ニヌルタが発見します。
カインの末裔も生き残っているようです。

 
(2) 当面は施設の再建です。新宇宙空港はシナイ半島に建設することになりました。
離発着の標識として三角形の頂点の1つは従来どおりアララト山、他のひとつはシナイ半島の山にしますが、残りの頂点であるエジプトのギザの台地に山がありません。ニンギシュジッダは人工の山の建造を提案します。彼の設計でギザのピラミッドは建設されます。

 
(4) スフィンクスはピラミッドの完成を記念して作られたものです。
体はライオン、顔はニンギシュジッダに似せました(後にマルドゥクが息子ナブの顔に変えたようです)。
後にマルドゥクはエンリル派のアヌンナキとの戦いに敗れて大ピラミッドに幽閉されます。罪を許されるのですが、通路が岩で密閉されているため誰も救出できません。

 
設計者のニンギシュジッダが呼ばれ、マルドゥクは死の直前に救出されます。
エンリル派のニヌルタは内部の設備を破壊しましたが、大ピラミッドは昼の太陽光を反射し、夜は人工的な光を放射する標識として設計されたようです。
その設計もニンギシュジッダでした。

 

4.3 中南米での活動

エジプトの支配権を元の支配者マルドゥクに譲り中南米に渡ったようです。理解しにくいことですが父からは特別な任務や地位は与えられなかったようです。
ニヌルタの金や錫の精練施設の設計を手伝ったようですが、中南米に残る再来を約して立ち去った神とはニンギシュジッダであり、マヤの複雑な暦も彼の作ではないでしょうか。

 

 

5. 考察

神々の性質と人類の創造について考えてみましょう。

 

5.1 エンキ

エンキは人類の創造者です。
進化の法則に従う時間を極端に縮め、人を一挙に自分達に似た高等動物に変えました。この事業は試行錯誤の繰り返しであり極めて困難なものでした。
しかし科学者精神を発揮し、諦めることなく努力を続けて遂に達成したのです。

 
人類は時の経過と共に劣化することを知ります。そこで地球人の女と自分が交接することによって新たな人ができることを確認します。
旧約聖書にあるアダムとイブが最初の例であり、大洪水を逃れたノアもまたその例です。そのノアの子がセムとハムとヤペテです。
彼らは互いに異なることから、遺伝子操作がなされたと思われます。

 

5.2 ニンギシュジッダ

ニンギシュジッダは人間の肉体の秘密を知る科学者であり、ピラミッドのような構造物の建設者、金属の精練に関する施設の設計者です。
父と同様に偉大な知識の持ち主ですが、父や異母兄のようなやや曲折した心はなかったようです。

 

5.3 マルドゥク

マルドゥクは宇宙の仕組みの理解者であり、ナイルの治水の専門家でもあります。
母の出自の低さから地球での支配権を制限された父の苦しみを正面から受け止めていた唯一人の息子です。
自分の代に父が果たせかなった支配者の地位を得ようとしました。しかし彼がその地位を得た時代はアヌンナキも2世代・3世代の子孫が成長したほか、人との交雑もあって複雑な社会になっており、闘争に明け暮れる地球になっていました。

 

 

神々のご紹介、いかがでしたか?

本稿ではエジプトでブタファ、トト、ラーと呼ばれる古い神々の広範な地域での活動を紹介しました。
本稿の内容は言語や聖書の学者であり著作家でもあるゼカリア・シッチン氏の著作を筆者の理解の範囲で記述したものです。
異星人がかかわる話題は日本の神話以上に信じられない方もいることと思います。
しかし、様々な謎の解明のための仮想モデルとして受け取れば、様々な問題の解明に参考になるのではないでしょうか。

 
皇位継承順位の考え方、中南米での金は神のものという伝承、中南米の神殿や階段状ピラミッドの存在、脳などの高度な手術の存在、闘争心の旺盛な人々の存在、巨石を用いた建造物の存在などはその例です。

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カテゴリ: その他

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