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優美な稜線を描く奈良のパワースポット行燈山古墳(崇神天皇陵)

行燈山古墳1
 
石上神宮と大神神社という二大パワースポットを結ぶ日本最古の道・山の辺の道。そのちょうど中間地点に一際目を引く前方後円墳があります。この全長242m、日本屈指の大きさを誇る古墳こそ第十代天皇・崇神天皇の陵とされる行燈山古墳です。

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4世紀後半に築造されたとされる行燈山古墳(崇神天皇陵)ですが、周濠に囲まれた優美なたたずまいは一目で前方後円墳だと視認でき、その美しい稜線は長い時間見ていても飽きることがありません。

この行燈山古墳、崇神天皇陵ということで埋葬者は崇神天皇ということになっていますが、江戸時代の一時期には景行天皇陵とされ、この古墳よりも少し南に行った場所にある渋谷向山古墳(現・景行天皇陵)が崇神天皇陵だとされていた時代がありました。

天皇陵ということで学術的な調査もなされておらず、本当の埋葬者が誰なのかは実のところ不明ではありますが、日本国内でトップクラスの大きさを誇り、周濠から発掘された出土品、3基の立派な陪塚(従者の古墳)を従えているところをみると、相当な権力者の古墳であったことは間違いないようです。

 

朝日も夕日も降り注ぐ拝所

行燈山古墳2

行燈山古墳(崇神天皇陵)は数ある天皇陵の中でもかなり整備が行き届いているようで、私が訪れた日にも雑草を刈ったり、砂砂利を調える方々の姿を見かけました。そして、特段目を引くのがまるで祭壇のような拝所。

朝、昼、夕とどの時間帯に訪れても陽光が降り注いでおり、配置や大きさがほぼ対になる渋谷向山古墳(現・景行天皇陵)が、どちらかというと「陰」の印象であるのに対し、行燈山古墳(崇神天皇陵)が「陽」の印象を抱くのは、間違いなくこの祭壇のような拝所の存在が大きいと感じました。

そんな拝所から古墳を撮影していた私に声をかけてこられた年配の夫婦。何でも大阪から毎月一度は参拝に来ているとのこと。

ひとしきり私に崇神天皇の話をされた後、話を打ち切り熱心に祝詞のようなものを唱え始められた老夫婦。邪魔になってはいけないと拝所から立ち去ったのですが、立ち去る道すがら「様々な信仰の形」があるものだなと、色々と思うところがありました。

 

数多くの神社を創建した崇神天皇

行燈山古墳3

ちなみに崇神天皇は伝説上の人物だとされる初代・神武天皇から第九代・開化天皇とは違い、実在した可能性が極めて高い初めの天皇だとされています。

伊勢神宮、大神神社、龍田大社、石上神宮、大和神社など有名な神社の御由緒には崇神天皇の名が登場しており、多くの神社を創建しお祀りした天皇ということから「崇神」と諡されたそうです。現在のパワースポットブームは崇神天皇の存在があってこそ、と言えるのかもしれません。

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