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牛若丸伝説が残る深山幽谷の地 パワースポット鞍馬山

「私は、この鞍馬山麓の村が好きである。京の市中では、滅びかけている紅殻(べにがら)塗りの格子もみられるし、古い家はどの家もどこか優美さを持っている。この村はことごとく、鞍馬寺の僧兵の子孫たちだと言っていい」(『街道をゆく』司馬遼太郎)牛若丸が天狗から兵法を習ったという伝説が息づく「鞍馬山」。

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昼でも木々に覆われ、暗い所から闇部(クラブ)から転訛されたのが、名前の由来となっている。

京都出町柳から叡山電鉄鞍馬線に乗り、ひなびた駅舎の鞍馬駅で降りる。歩き始めると、すぐに表れるのが、「鞍馬寺」である。

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この寺は、数ある京都の神社仏閣の中でも、異彩を放つ寺として有名.寺伝によると、宝亀(770)元年、僧鑑真の弟子鑑禎(がんてい)が霊夢に触発されて、毘沙門天(びしゃもんてん)を安置したのが始まりとされている。

延暦15(796)年には桓武天皇の命により、藤原伊勢人が伽藍を建立、北方鎮護の寺と定め、新たに、千手観音を合祀したとされている。

ユニークなのは、本堂の左にある光明心殿だ。なんと650万年前に、金星から人類救済のため降臨したという護摩魔王尊が祀られているのだ。SF小説を思わせるようだ。

この鞍馬寺の東光坊に牛若丸が預けられたのが7歳のころ、鞍馬の火祭で知られる由岐神社の北が東光坊跡。そこには源義経の供養塔がある。

ここで牛若丸は遮那王(しゃなおう)と呼ばれ、16歳ころまで、修行したと言う。ここから「近うて遠きもの、くらまのつづらおりといふ道」(清少納言『枕草子』)が記した九十九折りの参道が続く。

昼なお暗い木の根道を歩くと軍記物『義経記』に描かれている天狗が、今にも出てきそうな景色が続き、あながち伝説とは思えないような気持ちになってくるから不思議だ。

こういったところが、パワースポットと言われる所以とも思われる。鞍馬は、京都人に言わせると、魔界探訪の地だそうだ。

うっそうと生い茂る老杉の間に佇む不動堂、義経堂、牛若丸背比べ石、義経息つぎの水、兵法石などが、あちこちに点在する。時代劇ファンには見逃せない名所が続く。

鞍馬山の自然の豊かさは、陸貝が50種も生息することでも説明できる。キノコ類は専門家に言わせると1千種を超えると言う、手付かずの大自然がいまでも残っている。

また野鳥も豊富で、アオバズク,アカゲラ、アオゲラ,ルリビタキ、など98種が記録されている。奥の院魔王殿から下ると貴船川に出る。その渓谷を歩くと、もう一つの、パワースポットとして有名な「貴船神社」にたどり着く。

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カテゴリ: パワースポット

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