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儀式魔術師アレイスター・クロウリーとそのフォロワーたち


 
魔術師と錬金術師は、オカルトの領域で語られがちであるという共通点があるものの、「かつての魔術が人間の内面に向かっている(現代では魔術はエンターティメントとしての側面でも浸透しています)」点と、「錬金術が人間の肉体を含めた物理的な方向に向かっている」点において、本質的には大きく異なっています。

これらの違いを象徴するような人物は数多く存在していますが、ここでは、イングランドのアレイスター・クロウリーという魔術師をご紹介して、両者の違いを考察していきます。

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著名な儀式魔術師

アレイスター・クロウリーは、1875年に生まれ、1947年に亡くなった、イングランド生まれのオカルティストです。

彼の肩書は、魔術師のみならず、作家や登山家といった多彩なものでした。魔術師としては、「儀式魔術師」というカテゴリを創設し、『法の書』というバイブル的な書物も発表しています。

また、あまりにも奔放な言動や行動をおこなってきたせいで、存命中にはマスコミから「世界で最も邪悪な男」という不名誉な称号をも得たという、大変ユニークな魔術師です。

 

独自のタロットカードを考案

現代のマジシャンとは異なり、呪術師や占い師といった側面も色濃く持っていたかつての魔術師の定番のグッズとして、タロットカードがあげられます。

タロットカードは、14世紀フランスの王であるシャルル6世が最初に考案した、とされていますが、現存していないこともあって、真偽はわかっていません。15世紀に作られたミンキアーテ版や、15世紀のヴィスコンティ・スフォルツァ版が有名ですが、アレイスター・クロウリーは、トート・タロットという独自のタロットカードを考案しています。

また、魔術師として多くのフォロワーを生み出しています。影響を受けたフォロワーの中には、20世紀を代表するミュージシャンも含まれていて、イギリスのハードロックバンドであるレッド・ツェッペリンやブラック・サバス、グラム・ロックの旗手として有名なデヴィット・ボウイ、そして、世界でもっとも有名なバンドのひとつである、イギリスのビートルズなどが該当していた、といわれています。

彼らの作った曲の中には、アレイスター・クロウリーをモチーフにした曲やアルバムジャケットも存在しています(元ブラック・サバスのボーカリストであるオジー・オズボーンの楽曲「ミスター・クロウリー」をはじめとして、有名なビートルズの作品「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」のアルバムジャケットにも、アレイスター・クロウリーがあしらわれている、といわれています)。

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カテゴリ: その他

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