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火星という名称はどのように名付けられたのか?Marsの意味とは。

火星

火星は、科学的天文学的には比較的近年にその実在を確認された存在であるにもかかわらず、古代ギリシャや古代中国の思想の中でも、既に概念としては存在していたようです。
もっとも当時は火星の存在を確認することは物理的に不可能である、と考えられますので、あくまでも概念としてのものでした。その後、一般的に「火星」という名称が広まり、現代においても完全に定着するに至っているのですが、もともとどのような意味合いで火星という名称が名付けられたのでしょうか。

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火星という名称は古代中国の思想が由来?

太陽系の9つの惑星にはそれぞれ名称がつけられていて、太陽に近い順に水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星と呼ばれています。惑星の構成要素が地球に近い「地球型惑星」のひとつである火星の呼称は、実は古代中国の思想がもとになっている、という説があります。

 
古代中国における自然哲学では、「自然界のすべての事象は、木・火・土・金・水から構成されている」、という説が信じられていて、火は色が赤いことから、惑星の中で「赤い色をしている」惑星に、火星という名称が割り当てられた、とされています。
この説で行くと地球は青いので「水星」と呼ばれてもおかしくないのですが、さまざまな思想は「地球の存在ありき」で考えられていることを加味すれば、名称の割り当てという意味では、地球は例外だったのかもしれません。

 

 

英語名で火星はマーズ

一方英語圏では火星は「マーズ(Mars)」と呼ばれています。この言葉自体は、古代ローマの時代から存在しているものですが、この由来は、ギリシャ神話まで遡ります。現在にも伝承されている、いて座やさそり座、おひつじ座といったいわゆる「星座」の、空の上での動きは、古代ローマ時代にすでに確認されていました(星の動きをグループ別に認識するために、星座が定義されたのです)。

 
星座が定義されるにあたって、星座とはまったく動きが異なる星の存在も確認されていたのです。そういった星は、後年「惑星」として認識されることになるのですが、古代ローマ時代に、星座の動きに当てはまらない星(つまり今認識されている「惑星」)に、ギリシャ神話の神々の名前が割り当てられました。
そのうちのひとつが、「アレース」だったのですが、この名称がローマに伝わる際に、ローマ神話の神の名称である「マーズ」に変化したのです。中国では「万物の構成要素のひとつ」だった名称は、西洋では「神々の名前のひとつ」として認識されていた、ということです。

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カテゴリ: その他

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