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火星人は本当に存在するのか:1938年「火星人襲来パニック事件」

火星

太陽系惑星の中でも地球に一番近い火星は、古くは18世紀頃から生命体の存在が取り沙汰されてきました。18世紀のドイツの数学者にして天文学者であるカール・フリードロヒ・ガウスは、近代に浸透している数学的領域のほとんどに影響を及ぼしたといわれている優れた数学者なのですが、その彼が18世紀の時代に、おおまじめに「火星人存在の可能性」について考察していた、といいますから、火星人の存在可能性の研究は、もはやオカルトや都市伝説ではなく、科学的な研究分野のひとつであることがわかります。

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火星人への関心は以前から大きかった

火星人の存在について、かつてから多くの人々が一定の信ぴょう性をもって考えてきたことを示す、象徴的な出来事のひとつに、1938年にアメリカで起きた、「火星人襲来パニック事件」があります。この事件では、アメリカのラジオ番組で、ハロウィン特番としてHGウェルズのSF小説「宇宙戦争」をラジオドラマ化し、当時の映画監督にして俳優のオーソン・ウェルズが、臨場感たっぷりに発信したことで、ラジオを聞いた人々が事実と勘違いし、大きなパニックに発展した、というものでした。

 
ラジオドラマ放送中に、「この番組はフィクションである」旨が何度も発信された、とのことなのですが、ラジオを聞いた聴衆からの問い合わせが警察当局などに殺到し、大きな騒ぎにまでなってしまった、というのです。(もっとも、いわゆる「パニック」と言い切れるほどの大きな騒乱が実際に起こったかどうかについては、確たる証拠としては記録に残っていないそうです)
この事件から読み取れるのは、当時すでに「火星人(を含む地球外生命体)は本当に存在しうるかもしれない」という認識を、潜在的に持っている人が大勢いたことです。

 

 

火星人による侵略というストーリー

火星人襲来のラジオドラマのストーリーは、大きなロボットのようなマシンを同時多発的に駆使しつつ、火星人が地球を襲うというもので、ストーリーの中では「地球侵略目的である」、とされていました。
パニックが起こった原因として、当時名優といわれたオーソン・ウェルズの迫真の演技もさることながら、人々の潜在意識に強く訴えた結果である、とも考えられます。このストーリーはのちに1953年と2005年に映画化もされ、ヒットもしていますので、人々の関心はかつてと比較しても少しも衰えていないことがわかります。

 
こんにちの日本でも、例えば多くの人々が関心を持ちつつリスクを感じている諸外国からの脅威などがネットやマスコミ上で広がった場合、かなりの騒乱が予想されますが、1930年代の火星人襲来は、当時のアメリカにとって、この例に匹敵するほどの大きなリスクとして捉えられていたことと考えられます。

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カテゴリ: その他

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