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バイロケーションの不思議…ドッペルゲンガーとはどう違う?


 
「自分自身が二人いることを自分または他者が認識する」というドッペルゲンガー現象は、昔も今もさまざまな人々の間で、年代や性別、宗教、国境などを越えて、大きな興味を持ってとらえられている不思議な概念のひとつです。ドッペルゲンガーにまつわる不思議な現象の中に、「同じ時間に別の場所で、同一人物が存在する」という事象があります。これは、「バイロケーション」といわれ、ドッペルゲンガーそのものとあわせて、さまざまな議論を呼んでいる現象です。

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超常現象そのものを指す「バイロケーション」

バイロケーションという言葉は、ドッペルゲンガー現象の周辺で語られているキーワードであり、単体で超常現象そのものを指す言葉として浸透しています。日本語で「一身二ヶ所存在」と表現されることもあるようです。宗教の概念や、心霊現象の説明の際によくいわれる「人間は魂と肉体とで構成されており、死んだり病気になったりした場合に、魂と肉体の分離=幽体離脱が起こる」という考えにもとづいて、バイロケーションを捉えるような言説も多いようですが、いずれにせよ、「別の場所に同一人物が現れる」といった、不思議な事象として表出していることは間違いなさそうです。

 

バイロケーションは自分の意思で起こせる?

バイロケーションと呼ばれる超常現象と、ドッペルゲンガー現象の最大の違いは、ドッペルゲンガーは、現象が起こっている本人の意思とは無関係に起こるものであることに対して、バイロケーションは、その多くの事例の場合に、自分自身の意思によって、意図的に随時起こすことができる、という特徴を持っていることがあげられます。霊の存在を明確に認識でき、時には霊と会話することもできるという、霊能者や宗教家などが、バイロケーションを意図的にコントロールできるという人達の代表的なものなのですが、一般の普通の人々の間や、学者などの科学的な有識者の間でも、バイロケーション現象が報告されています。

 

古代ギリシャのピタゴラスの例も

バイロケーションの古い例として、古代ギリシャの有名な識者であるピタゴラス(紀元前582~496年頃に活動していた、とされています)や、エジプトの聖者である大アントニウス(251~356年頃の人物)においても、当時の記録の中に該当すると思しき記載があり、それらは必ずしも奇跡や超常現象といったニュアンスで記載されているものとは限りません。ドッペルゲンガー現象が、人間の脳の機能に関連して起こっているように、人間が物事を認知するプロセスの中で、何らかのバイアスや認知の解釈齟齬が起こり、バイロケーションと認識されている可能性も否定できません。

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カテゴリ: その他

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