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ノーム…四精霊のうち最もユニークなキャラクターを持つ地の精霊

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16世紀の医師であり錬金術師のパラケルススが提唱した「四精霊(水、火、風、地にそれぞれ宿るという精霊)」のうち、地の精霊ノームは、そのキャラクターにおいてひときわユニークな存在です。ノームはどういった特徴を持っているのでしょうか。

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語源はギリシャ語

大地を司る地の精霊ノームの名前の語源は、ギリシャ語の「Genomus(地中に住む者という意味)」で、男性の場合と女性の場合で呼び名が異なるようです(男性の場合はノーム、女性の場合はノーミーデスまたはノームードと呼びます)。また、別名ピグミー、ドワーフとも呼ぶという説があり、こちらは小人を指しているので、ノームの姿を小人と同一視しているような伝承も存在しています。

 

鍛冶が得意?ドワーフと同一視されるノーム

ドワーフは英語で、「小人自体を指す」意味だったり、「小さいことを指す」意味だったりしますが、おおむね小人の妖精と同じ意味で使われています。ペットとしてメジャーなハムスターの種類の中で、小型のものに「ドワーフハムスター」と呼ばれるものがいますが、ここからきているのではないでしょうか。ドワーフ=ノームは鍛冶が得意という伝承があり、ディズニーの白雪姫をはじめ、小人が登場する物語の設定において、鍛冶屋であることも少なくありません。ノームの性格付けとして、「陽気で明るく手先が器用」であるとか「人間の数倍力が強い」といった描かれ方をしていることが多いため、「手先が器用=鍛冶屋」とつながっていったのではないか、と思われます。ノームの住居は、古い木の根元なのだそうですが、同じように地の精霊としてとらえられているノッカーは、「鉱山に住んでいる」、と伝えられています。

 

老人の姿で描かれることも

それから、小人だけに背格好や全体的な大きさが小さいものの、老人として描かれていることも多くあります。ノームは童話や寓話といった子供向けの文学にも数多く登場し、人間では考えられないような年齢設定(400歳など)がなされていたり、一定の年齢を超えると女性のノームでもひげが生えるなどして男性老人化したり、といった一種独特のキャラクター設定がなされています。これらのノームやドワーフのキャラクターは、アイルランドやアイスランドの伝承をベースにして形作られ、世界的に浸透していったと思われますが、世界で四種類しかない精霊のひとつのキャラクターとしてその存在が確立されていることは、各国の文化の融合や人々の支持という意味においても、大変興味深い状況である、といえそうです。

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カテゴリ: その他

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