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世界中で熱狂的に愛されている「レイライン」はイギリスのアマチュア考古学者が提唱した概念

レイライン

 

レイラインという不思議な響きを持つこの言葉は、ley lineと書く。
歴史的な背景はなく、アマチュア考古学者により提唱された概念である。古代の遺跡を地図上で見てみると、いくつかの遺跡が一直線上に並んでいるように見える。レイラインと名付けられたこの概念は瞬く間に世界中に広まり、熱狂的に受け入れられた。

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アマチュア考古学者が見つけたレイライン

1921年、イギリス人のアルフレッド・ワトキンスは、丘陵の山頂が一直線上に並んでいるのを見てレイラインの概念を思いついたと言う。ワトキンスは地図を調べ、イギリスの遺跡や由緒ある聖地の多くが、一直線上に並んで存在していることを確かめた。
レイラインの概念は考古学者や考古学会からは全く受け入れられず、ワトキンスへの風当たりは強かった。
しかし、レイラインから感じられる神秘的なパワーは多くの人を魅了し、レイライン探求はブームにもなった。
レイラインは、イギリスだけでなく世界各地で発見されている。それは必ずしも一本の直線ではなく、一点を中心に八方に伸びる線であったり、五芒星を描く場合もある。

 

 

イギリス最大のレイライン「聖ミカエルの線」

イギリスで最も有名な「セント・マイケルズ・ライン」は、イギリスのあるグレートブリテン島の下部、コーンウォール半島を右肩上がりに横断する。
イギリス南西部コーンウォールから東の端ホプトンへ向かうこの直線は、5月1日(古代ケルトの祝日)の日の出の太陽光に沿って走っている。このライン上には、大天使ミカエルゆかりの場所が多く存在する。

 

西のスタート地点(終点)、セントマイケルズ・マウント

イギリスのモン・サン・ミッシェルと呼ばれるケルト人の聖地。聖ミカエルが現れたと言われる。

 

ブレントーの聖マイケル教会

 

ローチ・ロック

アーサー王伝説に登場する旧い遺跡。大天使ミカエルの礼拝堂がある。

 

ハーラーズ・ストーン・サークル

2000年もの前に作られたとされるストーンサークル。3つの石が並ぶ。

 

グラストンベリー・トール

キリスト聖杯伝説も謳われたり、アーサー王の墓も近くの修道院で発見されている。

 

エイヴベリー

イギリスのエイヴベリー村にある国内最大級のストーンサークル。

 

ロイストン・ケイヴ

13世紀につくられた高さ8メートル、直径5メートルの円形の洞窟。

 

東の終点(スタート地点)、ホプトンの聖マーガレット教会

「セント・マイケルズ・ライン」は有名な観光スポットとなっており、世界中から多くの観光客が訪れている。ライン上の聖地の多くは、パワースポットとしても知られている。

 

 

日本のレイライン「御来光の道」

日本には、「御来光の道」と呼ばれるレイラインがある。太平洋から日本海に向けて本州を横断するその道は、千葉県外房、太平洋に面した地にある玉前神社に始まる。
玉前神社の参道は真東を向いており、春分の日に上った太陽の光は、玉前神社の参道をまっすぐに進み、鳥居を通って西へ向かう。

太陽の光の線は、神奈川の寒川神社、静岡の富士浅間神社、富士山山頂、七面山敬慎院、琵琶湖に浮かぶ竹生島の都久夫須麻神社、元伊勢皇大神社を通って出雲大社にたどり着き、西へと抜けていく。

レイラインが誕生した背景は不明であり、単なるこじつけでしかないという可能性も捨てきれない。しかし、偶然の一言では片付けられないエネルギーやパワーを、レイラインは感じさせる。

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