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水没した大陸の伝説…レムリア文明とタミル人には関係があった?

古代文明
 
19世紀頃、生物学的な見地から提唱されていたレムリア大陸ですが、大陸移動説の登場と、近年その裏づけとなる物証が発表されて以来、専らスピリチュアル方面(精神世界)のキーワードとして定着しつつあるレムリア大陸とレムリア文明ですが、精神世界の概念が、人間の永続的根源的な探求命題であるという意味で、その探求はとどまることなく継続しています。ここでは、タミル人とレムリア文明について、考察していきます。

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タミル人に伝承され続ける「水没した大陸」

主に南インドやスリランカに存在している、タミル語を話す人々、いわゆるタミル人の間では、「過去に水没した大陸」として、レムリア大陸の伝承に酷似した逸話が伝わっており、特に、1世紀頃から3世紀頃の、古代タミル語の古典文芸において、しばしば登場しています(この時代の文学は「サンガム文学」、または「シャンガム文学」と呼ばれています)。この中では、レムリア文明と類似する王国は「クマリナドゥ」または「クマリ・カンダム」と称され、近年19世紀末頃から20世紀初頭頃にかけて、レムリア文明と同一視化されたもの、といわれています。

 

現代に生きるタミル人

タミル人とは、現在の南インドにあるタミル・ナードゥ州、スリランカなどに居住している、タミル語を話している人々を指しています。その数は非常に多く、インドにはおよそ6,000万人が、スリランカにはおよそ300万人が存在している、といわれています。また、移民としても、ミャンマーやマレーシア、シンガポール、フィジー、モーリシャス、そしてイギリスやアメリカなどの国々に存在している、とされています。言語としては、南インドやスリランカ、パキスタン、ネパールなどに属するドラヴィダ語族に属しているとされ、ドラヴィダ語族のくくりではその人口は2億人を超える、といわれています。

 

生物学的な立地と一致するタミル人伝承

タミル人伝承の中で語られているクマリ・カンダム、つまりレムリア文明は、かつて「大陸移動説」によって否定された「インド洋説」がとられており、19世紀にイギリスのヘレナ・ペトロヴナ・ブラヴァツキー氏によって発表された『シークレット・ドクトリン』で提唱されている「太平洋説」とは、地理的な主張が明確に異なっています。差異が生じるに至った経緯は定かではないものの、1~3世紀頃にタミル人が示した文明説と、近年19世紀になって、遠く離れたイギリスで提示された文明説が、地理的な解釈が異なっているものの、「人類の発祥」という根源的な部分に触れようとしている、という共通点を持っていることは、非常に興味深いところです。

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カテゴリ: その他

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