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ニンニクと十字架が苦手?吸血鬼=ヴァンパイアの性格・特徴とは

吸血鬼
 
北欧や東欧の国々で脈々と受け継がれている「吸血鬼(英語ではヴァンパイア)伝説」ですが、吸血鬼の性格付けやその特異なキャラクターには、共通項が多くみうけられます。こんにちの吸血鬼のイメージは、19世紀に著された怪奇小説『吸血鬼』によるところが大きいものなのですが、ここでは現代において定着している具体的な吸血鬼の特徴をあげて、その内容を考察していきます。

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キャラクターの変貌

吸血鬼伝説は、スラヴ民族の古い伝承として4世紀あたりから語られているようなのですが、当時は人の姿というよりも、むしろ「狼男」のキャラクターに近いものであったようです。当時は「狼男が死ぬと吸血鬼になる」という言い伝えがあったり、「田畑の作物を収穫することなく放置していると吸血鬼が現れる」といった話がなされたりしていて、吸血鬼は人間的というよりもむしろ動物的なキャラクターとして人々の中に息づいていたようです。

 

キリスト教の影響が大きい吸血鬼像

その後、東欧世界にもキリスト教の概念が入り込んできて、異文化同士の混ざり合いが活発化していき、そんな中で15世紀に実在の「残虐な人物」として人々に恐れられていたワラキアのヴラド3世(通称ヴラド・ドラキュラ)の伝説もミックスされ、人間的な吸血鬼像ができあがっていった、と思われます。最初期の「人間的な吸血鬼」は、コウモリの姿に人間の顔を持ったような、異様な姿をしていた、と伝えられています。その後、ニンニクや十字架など、キリスト教の色合いの濃い性格付けなされていきました。

 

吸血鬼の特徴

こんにち言われている代表的な吸血鬼の特徴としては、「水や日光が苦手」、「美男美女に変身できる」、「鏡に映らない」、「金属の杭を心臓部分に打ち込まれない限り死なない」、「棺で眠り、夜になると起き上がる」、「ニンニクと十字架が苦手」、「鋭いキバを持っていて、人の首筋に食いついて血を吸う」等々、まるで実在のとある生き物に対する性格付けのような正確さで、あらゆる国々で共通の特徴が認識されています。

これらは、キリスト教の世界規模での浸透や、当時は治すことが不可能とされていた狂犬病をはじめとする病気、またそれらの病気の一部は実際に血を吸う「蚊」を媒介とした感染症であること、19世頃紀に著された『吸血鬼』の著書、その後世界各国で作られた吸血鬼映画、近年になっても「自分は吸血鬼である」といった妄想を持つ人が後をたたないこと、等々の事象から、長い期間をかけて世界中の人々に定着していったもの、と思われます。

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カテゴリ: その他

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