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奈良の穴場的パワースポット 御厨子神社と謎の巨石・月輪石

月輪石1
 
大和三山の1つである天香久山の東側に位置する場所に、竹林の中を走る砂利道を抜けると、奈良時代を代表する学者であり政治家でもあった吉備真備が、子の善覚律師に命じて観音堂を建立させたのが始まりといわれる妙法寺があります。

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妙法寺の本尊は鎌倉時代に作られた十一面観世音菩薩像で、「みずし観音」と呼ばれ胎内にはさらに馬頭観音が埋め込まれているとか。

みずし観音という名前の由来は、かつてこの地に存在した磐余池にちなんだという説や、美しい厨子の中におわす十一面観世音菩薩像というところから名付けられた、など多々あるようです。

かつては大伽藍を誇った大寺だったそうですが、今は小さなお堂があるだけ。今は本尊の知恵観音とも呼ばれるみずし観音と共に、境内にある「ぼけよけ地蔵」による呆け防止の御利益があるお寺として信仰されています。

 

穏やかな日差しの御厨子神社。しかしその奥には…

そんな妙法寺と駐車場の間に、一直線に小高い山へと伸びる石段があり、その趣きのある石段を登り切った先にあるのが御厨子神社という小さな神社。

月輪石2

ひっそりと鎮座する御厨子神社ですが、竹藪をはじめとした木々に周りを囲まれているにしては四方から日光が降り注ぎ日当たりは良好。

隣接する妙法寺の鎮守社で、御祭神は根すら簡単に引き裂くほどの神力を持つとされる根裂神や、安産の神・安産霊神。他に八幡神が合祀されているそうです。

かつてこの地には清寧天皇の宮があったそうなのですが、今ではとてもコンパクトな境内に拝殿とその奥にある本殿、他に社務所のような建物があるだけ。

いえ、拝殿前にあるベンチの脇にある藪道を下って行くとそこには異様な姿をした巨石が。

月輪石3

長さ約4m、高さは1mほどでしょうか、中央から斜めに鋭利な巨刀でざっくりと切り裂かれたかのような割れ目がある巨石がそこに存在しているではありませんか。

 

観光ガイドにも掲載されていない謎の月輪石

この巨石、「月輪石」と呼ばれているそうなのですが、名称の由来など詳しいことは分かっていません。個人的な見解ですが、御厨子神社の御祭神である根裂神の神力を示す磐座のように思われました。

また月輪石という名前、周りを竹藪に囲まれていることから、石と竹の違いはあるものの、どことなく竹取物語を想起させるものがありました。竹から生まれたかぐや姫ならぬ石から生まれた……

そういえば、この月輪石がある場所から道を挟んで西方にある天香久山には「月の誕生石」なる巨石も存在し、様々な想像をかきたてます。

今回訪れた御厨子神社および月輪石は、観光ガイドに掲載されることも少なく、地元の方にもあまり知られていないマイナーなスポットですが、明日香や天香久山などに立ち寄られた際はぜひとも足を延ばしてみてください。

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