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二度あることは五度あった!この世に偶然は無いと思うような五回も沈没した航海船の話

偶然

 

たとえば、一日のあいだに二回転んだらあなたは「二度あることは三度ある」と警戒しますか?
それとも、二回とも怪我をしなかったのだから、つぎ転んでもきっと怪我をしないと確信するでしょうか?

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世にも不思議な航海の話

こんな事例があります。
1829年10月16日。

 

マーメイド号

イギリスの帆船マーメイド号が航海途中に嵐で沈没する事故がありました。
乗客は22名。なんとか泳いで岩につかまり、その3日後近くを通ったスイフトシェア号に無事救助されました。

 

スイフトシェア号

そのまた3日後。岸につくものだと思っていたところに、スイフトシェア号は海流に呑まれ浅瀬に乗り上げて航行不能になってしまったのです。
2船に乗っていた合計32名は、船を捨て、近くの海岸に泳ぎ着きます。
その3時間後。カバナー・レディ号に救助され、乗組員は計64名になります。

 

カバナー・レディ号・コメット号・ジュピター号

さらにその3時間後、カバナー・レディ号は火災を起こし、全員救命ボートで脱出。そこをたまたま通ったオーストラリアのコメット号に助けられ、全員無事。
しかしまた嵐に遭い、コメット号も沈没したのです。
それから18時間後、ジュピター号に助けられますが、ほどなく船底に大きな穴が開き、沈没。

 

シティ・オブ・リーズ号

この時点で乗組員の人数は計128名。岩にしがみつき、全員で助けを待ちます。
そこを通ったシティ・オブ・リーズ号が全員救助。
シティ・オブ・リーズ号は100名の乗客がいる大きな船でした。
 
そのなかのひとり、病気で寝たきりの老女がいたのです。老女には10年前に生き別れた息子がいて、息子のことを思い出しては、うわ言で息子に呼びかけていました。
それをかわいそうに思った乗組員のひとりが、乗客が増えたこともあり、息子の代わりになるような者を捜そうと思い至りました。

 
老女の生まれはニューヨークだから、話が合うように同じ出身の者がいいだろう。
そう呼びかけるとひとりの男が名乗りをあげました。
それは一番最初に乗っていたマーメイド号の男。
そして、彼が老女の息子本人だったのです。

 

 

偶然の中の必然?この世に偶然はない?

この記録はオーストラリアの連邦海運局に記録として残っています。
2度あることは3度あるというけれど、ことの発端になったマーメイド号に乗っていた人にとっては計6度の遭難。誰ひとり死ぬことなく、無事生還しました。
 
何度「またかよ!」と言ったのかわかりませんが、遭難後半は「つぎもきっと助かるだろう」という空気はあったのではないかと想像できますよね。運がいいんだか悪いんだか。
それもこれも老女が生き別れの息子を思った母の気持ちの力強さ…なのかどうかは、わかりません。

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