エンフィールド事件~史上最も有名なポルターガイスト現象!
1848年にアメリカで起こった「ハイズヴィル事件」から時代が下った1977年、イギリス・ロンドン北部のエンフィールドで史上最も有名な「ポルターガイスト現象」の事件が起きました。
この「エンフィールド事件」は1977年8月から1979年9月までの2年2ヶ月の間に起き、さらに1980年にも再発したとされ、史上最も長く起こったポルターガイスト現象であるとも言われています。
史上最も長期間、様々なポルターガイスト現象が起こった
このエンフィールド事件を有名にしたのは、現象が起こった期間の長さだけではなく、ありとあらゆるポルターガイスト現象が出現したということだそうです。
エンフィールドの町の、2軒がひと棟になっているイギリスによくある公営住宅。この家には母親と4人の子供たちが住んでいました。1977年の8月31日、誰もいないはずの部屋から家具が動く音が聞こえ、部屋に入ってみると家具は動いていませんでした。この現象のあと、どこからか「叩音(ノック音)」が聞こえるようになり、やがて母親の目前で整理ダンスなどの家具が滑るように動く現象が始まり、ポルターガイスト現象はどんどんエスカレートして起きるようになっていきます。
それは叩音が聞こえるラップ現象に始まり、いろいろな家具が動く物理現象、モノが燃える発火現象や物体が現れたり瞬間移動したりするアポーツ現象、さらには怪しい声が聞こえる、子供が空中に浮き上がるなどの様々な現象が起こるようになります。
科学的調査が行われたポルターガイスト現象
エンフィールド事件が起きると、イギリスの心霊現象の研究で著名な「心霊現象研究協会(SPR)」が調査を行うことになりました。
そして事件の初期から調査にあたったモリス・グロスとガイ・ライアン・プレーフェアの2人の研究員も、様々なポルターガイスト現象を目撃することになり、彼らの調査報告は大きな反響と論争を巻き起こすことになります。
特に議論を呼んだのは11歳の次女のジャネットの口から聞こえてきた野太い男の声で、それは誰かに憑依されたかのように、最大3時間にもわたり話し続けたという現象でした。またジャネット空中に浮かび上がる現象も写真に撮られ公開されています。
SPRの調査以外で、ロンドン大学バークベック校物理学部のJ・B・ヘイステッド教授による調査では、ジャネットの金属帯を引きちぎる能力やモニター中に彼女の体重が増加するといった現象が確認されています。
ポルターガイスト現象の中心にいた少女
エンフィールド事件はイギリスで大きな社会的関心を呼び、BBCをはじめとした様々なメディアで取り上げられて多くの人たちが知る、史上最も有名なポルターガイスト現象となりました。しかしこの事件も、ほかのこれまでのポルターガイスト事件と同じように、ある日ぱったりと起こらなくなり、消え去ってしまいます。
このエンフィールド事件でも19世紀のハイズヴィル事件と同じように、子供たちが行ったインチキではないかという疑いも出ました。ポルターガイスト現象の中心となったのは4人の子供たちのうち、当時14歳の長女マーガレットと特に11歳の次女のジャネットの2人の姉妹ですが、テレビのインタビューにジャネットは何回かは調査員を試すためにポルターガイスト現象のふりをしたことがあるものの、それ以外はすべて本当だと証言しています。