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量子もつれで説明できる?ドッペルゲンガーとテレポーテーション


 
「もうひとりの自分自身を目撃する現象」として知られているドッペルゲンガー現象の事例として、異なる二つの場所で、同時に他者によって認識されるという「バイロケーション」というものがあります。この現象が起こることの仮説としては、「目撃される対象者が二人存在する、つまり二人いる同一人物が二箇所の場所に同時に出現する」というケースと、「人物はあくまでも一人であり、瞬間移動によって二箇所の場所に(若干のタイムラグを伴って)出現する」というケースが考えられます。ここでは後者のケース、俗にいわれる「テレポーテーション」にフォーカスして、ドッペルゲンガー現象を考察していきます。

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超能力の一種として捉えられていた

テレポーテーションは、かつてはSFやオカルトの領域で使われるキーワードとして、瞬間移動の英訳として使用されてきました。いわば超能力の一種であり、念力や念写、スプーン曲げといった超常現象と同列で語られていた現象であり、科学的根拠に基づく現象とはいえないものの一種、という概念でした。従って、もともと超常現象の一種といった色合いの濃いドッペルゲンガー現象の仮説としても、さらに信ぴょう性に欠ける説明として、ある意味「真相解明への更なる深堀」を妨げる要素のひとつとなってしまっていました。しかし近年、このテレポーテーション=瞬間移動が、科学的な根拠を持って語られるようなケースが増えてきています。

 

「量子もつれ」をベースに説明できる?

近年さまざまな学術的発表の中で、「量子もつれ」という概念が語られています。量子とは、原子(すべての物質を構成する最小限単位の要素で、固有の質量を持ち、元素の数だけ存在するもの、とされています。英語ではアトムと表現し、語源はギリシャ語の「破壊することのできないもの」から由来しているそうです)よりも小さい単位であり、海を例にして説明すると、「海水」は原子や元素で説明できるが、説明できない「波」にあたる概念が「量子」である、とされています。いわば原子の物理的な側面である「物質」と、物質が移動する、くっつくといった原子の「状態」を併せ持っている要素が「量子」である、といえそうです。この量子レベルの「もつれ」によって、テレポーテーションが説明できる、というのです。

 

もつれはダイヤモンドに内在する?

近年の日本の大学による発表によると、原子レベルであるダイヤモンドに内在している量子レベルの「もつれ」、つまり量子の状態が変化する「中継」というプロセスに、いくつかの作用を与えることで、量子のテレポーテーション=瞬間移動が可能である(発表では「発光と吸収」という状態変化によって、テレポーテーションが生み出せる、としています)、というのです。ドッペルゲンガー現象における「バイロケーション」の根拠となりうるこの量子研究には、今後も注目したいところです。

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カテゴリ: その他

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