もしかしておばあちゃんだったのかな?留守番中に現れた白い影
これは幼いときに私が経験したお話です。
実家はちょっと怖かったです
私の実家は、築50年の木造家屋と中々の年期が入っている家でした。
経年劣化の影響か、日常的に軋みや風切り音などがするため、幼かった私にとってはお化け屋敷の様な印象もあった記憶があります。
その中でも座敷として存在していた部屋には、日本人形を飾っておく事があったのですが、その独特な雰囲気にあまりその部屋には立ち入りたくありませんでした。
1人で留守番していると白い影が!
そんなある日のこと、私は家族が皆外出することになり一人留守番をする機会がありました。
最初はどうにかなるだろうと思っていたのですが、やはりいつもの物音が気になってしまい、意識から逃げるためかいつの間にか寝てしまっていたのです。
どれほど寝てしまったのでしょうか、気がつくと辺りも暗くなり周りも見えなくなっていました。
その時ふと、自分が居る茶の間から座敷が直線で見えるのですが、部屋のガラスを白い影がふわふわと漂っているのが見えました。
両親の帰宅とともに消えた影
何が起きているのか全く検討がつかなかった私は、そのまま凝視し数十分はたってしまっていたのでしょう。
白いシーツの様なものが手招きするような形で、すっーすっーっと窓の部分に漂っていたのが印象的でした。
その動きを繰り返していた白い影ですが、いきなりパッ!と消えてしまいました。
と、それと同時に外から家族が車で帰宅する音が聞こえてきて瞬時に我に返りました。
両親が帰ってくると安堵してしまい泣き出してしまいながらも、例の座敷に行ってみることにしました。
するとどうでしょう、白いシーツなどどこにもありません。
その部屋は外に隣接しているでも無く締め切っていたので、風の流れもありません。
この状況で物がはためくような状況では無かったのです。
後から知った!この日は祖母の命日でした
親にこのことを伝えてみると、「寝ぼけて変なものを見ただけだろう。」と笑われてしまいました。
しかし、あの状況で私の意識はハッキリしており確かに見たことは間違いありませんでした。
そんな泣いている私に対して両親は「まぁ、今日は婆ちゃんの命日なんだから、お前に会いに来たのかも知れないね。」と言いました。
その日は奇遇にも祖母の命日だったのです。
それと同時に思い出したのが、その座敷部屋の隣、白い影が手招きしている側の部屋は生前祖母の自室となっていた部屋だったのです。それを思い出した瞬間、私の中ではちょっとだけ嬉しい気持ちになった気がしました。
今となってみてもあの影が何かは分かりません。
でも、一人で留守番をしていた私を祖母が守りに来てくれたのかな、何て思ったりしています。
これが私が幼いときに経験した、ちょっと不思議な出来事です。