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人間の秘めた能力「テレパシー」の概念はいつどこで誕生した?

予知夢
 
人間や動物には、古来「五感」という5種類の感覚が備わっている、とされています。五感とは、視覚(見る能力)、聴覚(聞く能力)、触覚(触って事象を認識する能力)、味覚(食べ物や飲み物を口にして事象を認識する能力)、嗅覚(匂いで事象を認識する能力)を指していますが、五感だけでは説明が困難な能力が存在しています。一般的には五感の次の能力として、「第六感」や「超能力」といった呼称で知られています。現代ではその全貌が解明されていない特殊な能力の代表的なもののひとつとして、テレパシーというものがあります。

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第六感の概念が生まれた経緯

テレパシーという能力の存在可能性が初めて言及されたのは、1882年、アメリカのケンブリッジ大学の教授にして、詩人、心霊学者、深層心理学の識者といった、多くの顔を持っていたというフレデリック・ウィリアム・ヘンリー・マイヤース氏の提唱であった、といわれています。マイヤース氏は、特に心霊研究の分野においては大家ともいえるべき存在であり、心霊主義的な観点から、「死者の霊との交流」といったアプローチで研究を重ねる中で、「五感を超える伝達手段、能力」としてのテレパシーに着目していきました。テレパシーという言葉自体、マイヤース氏によって作り出された、との説も存在しています(超常現象という日本語表現の元となった英語=supernormalも、氏が考案して使用し始めて定着したもの、と考えられています)。

 

人間の識閾下のコミュニケーション手段としてのテレパシー

マイヤース氏は、キリスト教の牧師の家に生まれ、もともとの思想や研究アプローチは、キリスト教との親和性が高かった、とのことですが、心霊研究の過程において、キリストの復活に代表されるような、キリスト教周辺で伝承されていた超常現象を、科学的に証明しようと考え、さまざまな仮説を打ち立て、検証を重ねていきました。そんな中で、五感で担保されているという「人間の識閾上の伝達手段」、つまり生物学的に既に証明されているような、「表面上のコミュニケーション能力」ではカバーしきれない領域があるのではないか、と考えました。これが、テレパシーという概念の起点となっています。「人間の識閾」とは、簡単に表現すると、「意識」という概念がもっとも近い、と考えられています。つまり、「人間の意識の上にあるものが五感であり、意識下にあるものがテレパシーである」、という考え方です。人間の意識下という概念は、潜在意識と表現されることも多い部分であり、テレパシーは、「人間が意識せずに使っている可能性のある能力」、ともいうことができそうです。

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カテゴリ: その他

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