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スフィンクスの謎かけ~エジプト・ギリシャ神話の中のスフィンクス

スフィンクス
 
エジプトの王家の墓陵ピラミッドの守護獣といわれているスフィンクスですが、そもそもはギリシャやエジプトの神話の世界でそのストーリーが語られていたことが、現代社会においてスフィンクスが浸透している理由になっています。神話の中では、誰もが一度は聞いたことがあるようなエピソードが描かれています。

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エジプト神話のスフィンクス

古代エジプトでは、スフィンクスは王家の象徴として神聖な存在でした。王家の人々が身につけるネメスと言う頭巾のようなものをつけることで「王家」を象徴し、胴体が百獣の王ライオンであることで、圧倒的な力をあらわしていた、といわれています。古代エジプトの王は、自らを神格化するために、このような特異な姿をあえて設定したのではないか、と考えられます。古代エジプトでは、神話のエピソードはあまり語られてはおらず、その神聖なイメージが伝承されていきました。

 

ギリシャ神話のスフィンクス

これに対して、ギリシャ神話におけるスフィンクスは、ライオンの姿であることは同じなのですが、美しい女性の顔と胸、鷲の翼を持つ存在として描かれています。また、非常に聡明で、道行く人に謎解きを挑むようなエピソードが残されています。非常に有名なものに、「朝は4本足、昼は2本足、夜になると3本足になるものとは何か」というものがあります。ピキオン山というところに居を構え、周辺の住民が通りかかるとこの問いを浴びせ、答えられなかったり、間違ったりしたものを容赦なく食した、といわれています。

 

謎かけの正解にショックを受けて

ところが、スフィンクスの問いかけに対し、オイディプスという人が「それは人間だ。最初は朝赤ん坊ではいはいをするから4本足、成長すると2本の足で歩き、老年になると杖をついて歩くので3本足である。」と答えたのです。これは正解であり、それを聞いたスフィンクスは、いつも鎮座していた台座から飛び降りて海に飛び込み、死んでしまった、といいます(オイディプスに退治されてしまった、という説もあります)。このエピソードは今でも世界中で親しまれていて、スフィンクスのイメージを形作るストーリーのひとつになっています。

「なぜ海に身を投げてしまったのか」ということに関しても諸説ありますが、「難しい設問をおこない、解ける人間はあらわれないだろうと思っていたところに正解を答えられてしまい、ショックのあまり自殺してしまった」という説が有力な説として伝えられています。

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カテゴリ: その他

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