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太陽系誕生の謎:シュメール人は太陽系の生成プロセスを知っていた。なぜ?

太陽系

 

1.はじめに

シュメール人の地で掘り出された粘土板には太陽系の星たちが太陽を中心にして、水・金・地・火・木・・・の順に描かれていることをご存知ですか。月も地球のそばに描かれています。何故知っているのでしょう。本稿では、シュメール人が知っていた太陽系の生成プロセスについて紹介します。

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2.太陽系と地球

ここでは3章以降のため太陽系の基本的な知見を確認しましょう。

 
(1) 太陽系には太陽と呼ぶ恒星を中心に、内側から水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星が太陽の自転面とほぼ同じ軌道面で公転しています。その軌道は円に近い楕円で系全体は凸レンズのように見えます。また、火星と木星の間には約2,000個の小惑星の群があり太陽系を内と外に分けています。

 
(2) 超新星爆発でガスや塵が飛散し空間を漂う分子雲ができます。これらが引力で引き合って原始太陽ができ始めます。これにより中心部の密度は高くなり、その引力によって周辺のガスや塵を吸い寄せて大きく成長します。

 
(3) 周辺の塵は原始太陽の周囲を廻ります。遠心力のために原始太陽には吸収されず、原始太陽から離れた周辺に集まって回転し続けます。

 
(4) 原始太陽に近い空間には岩石や金属が集まり、遠い空間にはガスや氷が集まります。これにより、太陽に近い惑星は岩石中心の硬い惑星になり、遠い惑星はガスや氷が主体の体積の大きな惑星に成長します。

 

 

3.シッチンの太陽系創造説

シュメール人の時代より2000年も後になるバビロニア時代の粘土板に書かれた叙事詩エヌマ・エリシュが発掘されました。皮相的に捉えて神々の戦いの神話とおもわれていましたが、ゼカリア・シッチンは太陽系の創造物語とみなしています。以下は筆者が理解している太陽系創造のプロセスです。なお、文中に示した補足は3.3節で簡単に解説します。

 

3.1 原始太陽系の生成

(1) 最初は原始太陽だけがありました。

 
(2) 原始太陽は自らの対となる惑星「ティアマト」を創ります。この惑星は新たな惑星を生み出す母体で大量の水(補足1)を含んでいます。

 
(3) 原始太陽は伝令役の「水星」を創り、「水星」を経由して金を「ティアマト」に送り込みます(補足2)。

 
(4) 原始太陽と「ティアマト」の相互作用で「火星」と「金星」を創ります。この2つは原始太陽と「ティアマト」の間に対で存在します。

 
(5) 「火星」と「金星」が成長を続けている間に、その外側に大きな形状の「木星」と「土星」の対が創られます。

 
(6) 「土星」の外側に「天王星」と「海王星」の対が創られます。

 
(7) 各惑星の軌道は安定して折らず無秩序に干渉し合います。その影響で母惑星の「ティアマト」も荒れ狂う状態に陥ります。その結果、傍に11組の衛星を創り出し、最初の衛星(後の月 補足5))に太陽を回る軌道を割り当てます。

 

3.2 「惑星X」の侵入

(1) 生命のエキスを含む「惑星X」が深遠の地点で創られ、原始太陽系に向かって移動をはじめます。

 
(2) 「惑星X」は「海王星」の引力圏に引かれて軌道を変えます。

 
(3) 「天王星」の影響で頭部を膨張させと共に、4組の衛星を生成します。

 
(4) 「土星」は衛星の「冥王星」を「天王星」の方に移動させます(補足4)。また「惑星X」に3つの衛星を生成させます。

 
(5) 「木星」の影響で「惑星X」の先端はその光輝を増します。

 
(6) 軌道を変えられた「惑星X」は移動を続け、「月」に対向する距離になると進行方向を曲げられます。対する「ティアマト」もその衛星群が「惑星X」の引力や電磁力により動きを乱されます。

 
(7) さらに突進して両者の距離が縮まると、「惑星X」の衛星の1つが激突して「ティアマト」にめり込みます。すかさず「惑星X」が強力な電磁波を放射し「ティアマト」の体を引き裂きます。これらの攻撃で「ティアマト」の動きが停まります。ティアマト」の衛星たちは「惑星X」の引力に捉えられて逃げられません。

 
(8) 「月」以外のティアマト」の衛星は破壊されたうえ、「惑星X」の軌道上で向きを逆(時計回り)に変えられます(補足5)。

 
(9) 「ティアマト」の残骸は上下に切断され(補足6)、上部は「月」がくくりつけられた状態(補足7)で内側に飛ばされます。下部はバラバラに砕かれ、もとの軌道を回り続けます(補足8)。

 

3.3 補足説明

以下は簡単な補足説明です。

補足1 水が豊富にあります。
補足2 地球は金を含んでいます。
補足3 月は地球から飛び出たのではなく別途生成されました。
補足4 冥王星は土星の衛星でした。飛ばされたので軌道面は独特です。
補足5 惑星は半時計まわり、彗星は時計まわりです。
補足6 衝突と残骸の切断の際に生命のエキスが地球に移されたようです。
補足7 くくりつけられた月とは裏側を見せない月のことでしょうか。
補足8 太陽系を内と外に分ける小惑星帯です。

 

 

4. おわりに

古代バビロニアの粘土板に刻まれた叙事詩を太陽系の生成過程を描写したものとゼカリァ・シッチンは解釈しました。本稿は氏の著作を筆者が理解した範囲でまとめたものです。現代科学では太陽系の生成過程をこのように段階を追って説明することは不可能です。複雑な生成過程を辿ろうとしても拠るべき理論がないからです。信じるか否かは別として、太陽系の生成過程を説明するモデルとして大変有用です。新たな説が提案されたらシッチン説と対比して検討できるからです。

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カテゴリ: その他

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