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竹取物語~かぐや姫の作者は?日本最古の物語の成り立ち

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かつて人気のテレビアニメに、「まんが日本昔話」という番組がありました。1975年、昭和でいえば50年に放送が開始され、その後も放送時刻やスポンサー変更、局変更、配信方法の変更などの環境変化があったものの、数十年という長い期間、日本の幅広い層に愛され続けているアニメ番組でした。

このアニメがモチーフにしているのが、番組名のとおりの「日本の昔話」であり、大抵の方なら物語のいくつは、いつでも頭に浮かべることができるでしょう。

日本の昔話は、数十年どころか数百年、数千年もの間、この国で伝えられ続けてきた、たくさんの物語で構成されています。中でも、日本最古の物語といわれていて、今も人気が高い昔話のひとつが、竹取物語です。

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作者不詳の物語

竹取物語と聞いて、もしかしたらピンとこない方もいらっしゃるかと思いますが、「かぐや姫の物語」といえば、まず知らない方はいないのではないか、と思われます。

多くの日本昔話がそうであるように、竹取物語、つまりかぐや姫の物語もまた、作者不詳の物語です。しかし、竹取物語は、数ある日本の昔話の中でも、長い間「最古の物語」として認められ続けているという、いわば日本を代表する昔話、物語でもあるのです。それにしても、作者不詳のまま、数千年もの間伝えられ続けているとは、なんとも不思議な話です。

しかし、冒頭にお話したように、直近数十年を見ても、テレビアニメや絵本、物語の本等を通じて、確実に後世に伝えられ続けていることも確かです。時代時代のメディアを使って物語が伝えられていることからは、竹取物語は、多くの人々に「後世に残すべきユニークな日本の物語である」、と認識され続けていることがわかります。

 

口述による伝承の理由

ちなみに現代よりもずっと昔は、伝えるべき物語を後世に残すための手段として、もっとも多く使われていたのが「口述」でした。文字通り、口承または口述したものを文書に書き写す、つまり記録する、といった方法を採っていたのですが、これには理由があります。その理由は、多くの物語が、作者不詳であることとも関係しています。

冒頭でお話したテレビアニメ然り、小さい子供向けの絵本による読み聞かせ然りで、物語の多くは民衆の中から生まれ、口述による伝承を繰り返す中で後世に伝えられてきた結果、現代を生きる私たちにも広く浸透しているのですが、口承かつ作者不詳の最大の理由は、かつての日本が、身分制度があったり、民主主義国家ではなく、王や将軍が治める国であったことではないか、と思われます。

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カテゴリ: その他

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