マスクにまつわる新ジンクス~伊達マスクユーザーはなぜ増えた?
近年、マスクをしている人を多く見かけます。かつては風邪気味だったり、口元に怪我やにきびがあったりする場合にマスクをつけておくことが多かったのですが、現代では、どうやら特にマスクをつける理由がない場合にも、つけている人が多いようです。
このような風潮の中、マスクにまつわるジンクスも作られています。なぜマスクをつける人が多くなったのでしょうか。ここでは、マスク装着割合が多くなった理由の考察と、マスクにまつわるジンクスをご紹介します。
マスクをする人が増えた理由
健康であってもマスクをつける人が多くなっていることは、明らかに近年の傾向であり、ここ20年ほどでかなり一般的になりました。直接のトリガーは「花粉症の一般化」であると思われます。また、心理的な理由として、「マスクをしていると匿名性が保たれる」、「自分の心の領域に他人が踏み込んでこないようにする効果がある、安心感を得られる」といった「マスクユーザーの思い込み」にも理由があると思われます。これらの兆候は、「伊達マスク依存症」、「伊達マスク症候群」ともいわれていて、外国では医療用や清掃用に限られている場合が多いことから、マスク姿の日本人は、外国人からは異様に思われたりしているようです。
マスクをしていると美人に見える
思い込みから派生したジンクスとして、「マスクをしていると美人に見える」というものがあります。男性の場合には「マスクをしているとかっこよく見える」ともいわれていますが、裏を返すと「マスクを取ると普通=並の場合が多い」という意味合いも含んでいます。マスク装着が前提の、メイクが得意なタレントもいるように、現代は「マスクをする人がたくさんいる」前提の事象も起こりつつあります。「ネットの世界をはじめとした『匿名性文化』の延長線上にある概念である」、ともいえそうです。
会社説明会でマスクをつけていると印象を悪くする
そんな中、冒頭で説明した「マスクをつける理由」がそのまま反映されているジンクスが、「会社説明会でマスクをつけていると、印象を悪くする」というものです。匿名性を強調する現代の風潮以前に、日本では「謙虚であることを心がける、失礼に当たることを避ける」といった文化がありました(もちろん今も残っています)。いくら匿名性の高い文化とはいえ、日本の伝統的な価値観においては、「マスクをつけたまま会社説明会に臨む」という行為は、あまりよい印象を持たれないようです。「自分を売り込む」といった場面においては、フレッシュさや謙虚さが失われると同時に、「相手によくない印象を与える」可能性も視野に入れつつ、マスクの装着是非を考えたほうがよさそうですね。