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風水は統計学?それとも科学?~風水の地相と大地のエネルギーの神秘

出羽三山
 
中国発祥の風水は、中国四千年の歴史を感じさせる、深みのある思想である。

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日本で広まった風水は、陰陽思想と結びつき、平安時代などに活躍した陰陽師のイメージから、さらに神秘的な印象を強めていった。実際、風水は何か不思議なパワーを感じさせる。

 

1・ 家相と地相

中国風水の中に、地理(又は地相)と呼ばれる分野がある。日本で風水として知られている家相は、主に自分が住む家の中をどのようにしつらえるかという部分だが、地相はもっと広い範囲で、その土地がどうなっているかを知るということである。龍脈、龍穴となどは、地相の範疇である。

地理は、かつて人々が街を形成する際に、その土地がどういう影響を住む人に与えるかということを、調べるためのものであった。現在でもこの目的で、実際に風水が使われている。

 

2・ 土地を読むということ

地球上に、ただ平らな土地が果てしなく続くような地域はほとんどなく、山や川、谷、地面の傾斜や凹凸があちこちに存在する。地面の下に流れる水脈を探したり、他の地域より大きなエネルギーが集まるような土地を探すことも、風水で行われる。その土地に長く住み続けると、どういうことになるか、また、どこに街をつくればよいかということを、過去の厖大なデータに照らし合わせて検証していくのが、風水の地理である。

風水において、最高に吉とされる地相がある。それはどういうものかというと、背後に山(玄武)がそびえ、目の前に海や水場(朱雀)があり、左右に低い山地(青龍と白虎)があり、間には川が流れるような形状の土地だとされる。それぞれに四神の名をあてはめ、四神相応の地と呼ばれる。日本で四神相応の地はどこかと考えると、それは東京や大阪の地形にピタリと一致する。

かつて日本の中心であった京都は、北に丹波高地があり(玄武)、東に大文字山(青龍)、西に嵐山(白虎)、南に巨椋池(朱雀)を配置した、正に四神相応の地であった。現在の京都は、巨椋池が干上がってしまったために朱雀を失い、四神相応の地ではなくなっている。

 

3・ 大地のエネルギーを読む

1900年代にドイツで、ある特定の地域にだけ癌患者の発生件数が異常に高くなっているという現象が見つかった。全く理由が分からず、最終的に、その土地に何か原因となるものがあるのではないかと判断された。これは現在、ジオパシックストレスと呼ばれている。

地球は大きな電磁石だと言われるように、地上には多くの電磁波が存在する。地上の生物は全て、この電磁波の影響を受けながら生きているのだが、この磁場が乱れたときや、大きな磁場の流れがクロスするような地点では、細胞の増殖が活性化すると推測されている。そのため、その地点に住む人々の癌細胞が異常に増殖したのではないか。というのが、ドイツの事例の原因として考えられているものである。

 

気のエネルギーと電磁波の流れ

地球上に流れる大きな電磁波のエネルギーということを考えるとき、電磁波の流れを知るということは、気の流れを読むことではないか?電磁波の集中や地面の下の電磁波の流れを乱すなんらかの影響を探すということは、龍脈や龍穴を探すことではないか?という、風水で言うところの気と電磁波と呼ばれるものの類似点に気づく。

発見されてまだ100年ほどしか経たない、まだ研究段階で未知の存在であるジオパシックストレスが、実は何千年も前にすでに知られていて、それを避けるために行われきた様々な工夫が、風水であると。いうことが言えるかもしれない。風水は、まさに人類の叡智である。

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