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第三の目、頭頂眼が少数派となった理由とは?

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人間にとっては、想像上の機能であったり、一般的な常識の中では「まったくもって存在はしていないもの」として考えられている「(物理的な)第三の目」ですが、実は太古の昔に存在していた恐竜には「頭頂眼」と呼ばれる「第三の目」を備えた種類がたくさん存在していたことがわかっています。

今も絶滅しないで生き残っているトカゲの種類の中には、未だに「頭頂眼」を備えている仲間がいるのですが、人間を含む多くの生物にもかつては「頭頂眼」に相当する機能があったのではないかと考えられます。

しかし、今も機能として存続している目や耳、手足などと比較した場合、「第三の目は左右対称ではない」ということが見てとれます。

第三の目は、恐竜の時代から現代につながる歴史の中で、なぜ退化し、少数派になっていったのでしょうか。

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脳の働きと左右対称

人間を含む生物の「合理的な機能分類」は脳の機能をベースとしてなされている、といわれています。生物が進化していく過程というのは、爬虫類や哺乳類、鳥類、魚類などのさまざまな種が「生き物として存続していくため」、つまり「死なないで子孫を残していくために、肉体の器官の最適化を進めていったもの」というのが、ダーウィンが提唱した進化論のベースになっています。

ちなみに、さまざまな生き物が合理化を突き詰めて、すべて同じ形、単一化に進化しなかった理由は、多様性をもっているほうが単一であるよりも生き物としての存続可能性が高い、という説が一般的です。地球上の動植物は、突き詰めれば「存続が目的」である、といえます。

それぞれの種が、肉体的な器官の合理化を進める中で、五感のうちの視覚については、脳(脳はすべての器官の動きをつかさどる、肉体や五感の司令塔のような存在です)が主導して各機関の機能振り分けをおこなったがために、頭頂部についている第三の目を含めた三つの目ではなく、左右対称についている二つの目に視覚機能を集約したのではないか、と思われます。

 

第三の目が退化した理由

人間以外の生物についても、からだの器官をつかさどる脳の働きとしては、左右対称の器官にそれぞれ振り分けられているといいます。脳の左側は光を感じる機能、右側は睡眠サイクルを調整する機能を持っています。

ところが人間の場合には、睡眠サイクルを調整する機能(松果体と呼ばれています)は脳の奥の方に位置し、睡眠だけではなく、人間ならではの「集中する力」や「幸せを感じる力」などもつかさどっているとされています。

もともとは光を感じるために備わっていた「第三の目」は、人間らしい感覚を進化させていく中で、退化していったもの、と考えられます。

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カテゴリ: その他

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