朝の蜘蛛は殺すな！夜の蜘蛛は殺せ…このジンクスは正解？不正解？

 
幼い頃、親や祖父母から「罰が当たるから、蜘蛛は殺しちゃダメ！」と注意された記憶がありませんか？　私は祖父母から、そのように注意されたことがあります。また、「朝の蜘蛛は縁起が良いから殺さないほうが良い、夜の蜘蛛は縁起が悪いから殺したほうが良い」と両親には言われました。

 
果たして蜘蛛を殺すと本当に罰が当たるのでしょうか？　朝の蜘蛛は縁起が良くて夜の蜘蛛は縁起が悪いというのは本当なのでしょうか？

 

朝の蜘蛛は幸福を、夜の蜘蛛は不幸を持ってくる

昔の人の言い伝えによれば、朝の蜘蛛は幸福を持ってくるようです。それとは逆に夜の蜘蛛は不幸を持ってくるようです。だから、夜の蜘蛛は殺してしまえ！という説が有力です。しかし、もう１つの説では、朝でも夜でも蜘蛛は神聖な生き物なので、殺してはいけないという言い伝えもあります。祖父母や両親がどの説を信じているかで、子供に対する教育にも差が出てくるので、それぞれ意見が異なってくるのだと思います。

 

朝の蜘蛛の印象が良い理由

朝の蜘蛛はなぜ人々の好印象を与えるのでしょうか？　それは、蜘蛛は晴天になる日しか網をはらないので、朝、蜘蛛が網をはっているということは、晴天になる、つまり「天気が良くて気持ちのいい１日になる！」という良い印象があるからです。昔からそのような印象が強く残るので、朝の蜘蛛は良い蜘蛛という傾向になったのです。

 

夜の蜘蛛の印象が悪い理由

夜の蜘蛛はなぜ嫌われているのでしょうか？　その理由は、夜薄暗いところに網をはる……という悪いイメージがついてしまったからです。薄暗い場所で獲物を待っている強盗のような印象を与えてしまったので、それが影響し「夜の蜘蛛は悪い蜘蛛……」というイメージになってしまったのです。

 

朝の蜘蛛も夜の蜘蛛も殺さない方が良い？

まず、朝の蜘蛛は縁起が良くて夜の蜘蛛は縁起が悪いというのは、完全なるジンクスなので根拠は１つもありません。朝の蜘蛛も夜の蜘蛛も同じ蜘蛛です。さて、気になるのは蜘蛛は人に害を与えるのか？それとも利益を与えるのか？という点です。

結論から申し上げると、蜘蛛は人に利益を与えます。毒蜘蛛のような特殊な蜘蛛は、人に被害をもたらしますが、普通の家で見かける蜘蛛は人に利益をもたらします。蜘蛛は、人に害をもたらす害虫、ダニ、ゴキブリ、ハエ、蚊を食べてくれるのです。見た目はグロテスクな蜘蛛ですが、本当は害虫を食べてくれる正義の味方なのです。

だから、朝の蜘蛛も夜の蜘蛛も殺さないほうが良いと思います。蜘蛛が嫌い……という方は殺さないで家の外に出してあげると良いでしょう。もしかしたら、蜘蛛を殺したら罰があたるという本当の意味は、蜘蛛を殺すことで、害虫が増えてしまい、結果的に自分が害虫の被害に遭って苦しむという意味なのではないでしょうか？