タロットカード解釈：６番・恋人 実は恋愛とは関係ない。 １５番・悪魔 欲求がある？

タロットカードの解釈を行っています。
今回は6番「恋人」15番「悪魔」です。

６番・恋人は、恋愛とは関係がない

 
６番恋人の数字では、選択という大きなテーマが出てくる場面です。
名前こそ「恋人」ですが、これは全くと言っていいほど恋愛関係とは関わりがありません。
むしろ、恋人のカードは主体と客体。自分と他人、自分と周りなどのどちらを優先するか？が問われる場面です。

 
数字で見る６番は、理想と均一化を目的とする数字です。
６の数字は、理想を自他ともに求め、比較します。
そして、その理想通りの立ち居振る舞い、展開を自他共求めるため、人間関係で苦労する経験を多くする可能性を持っています。
絵柄で観る恋人の場面は、二人の女性、真ん中に一人の男性。そして矢を持つキューピッドが描かれることがあります。
二人の女性は、古巣である母親、もう一人は若い女性です。

 
タロットにおいて、女性像は「器」を象徴として描かれる事が多く、恋人のカードでも、主体としての器が母親に、未知なる領域として若い女性が器として描かれます。
真ん中にいる男性は、どちらにエネルギーを注ぐかを選ばなくてはなりません。

 
６の数字が持つ均一化はここで出てきます。
恋人のカードは、条件や環境がほぼ同じような状況下である事が殆どです。
つまり、誰と組むか、どことつながるか？を選択しなくてはなりません。

恋人 正位置

恋人のカードが正位置で出る時、それは既に意識的にしろ、無意識的にしろ、どちらを選ぶかは決まっている事が殆どです。
正位置の場合、その選択は正しく、調和的な関係を作ることが出来るとカードは告げます。また、何がいいか、どんな事が向いているか？
などの仕事に関係する相談や問題の場合、恋人のカードはハマるものが見つかるだろうという予告と、考えるよりもフィーリングとしてどう感じたか？で選択をすると良いというアドバイスを添えています。

 
仕事などは、入ってからどうなのか？の方が重要ですが、この場合も適応する環境である。事を示唆していると読むと良いでしょう。

恋人 逆位置

恋人のカードが逆位置に出てくる場合、まず周囲の情報に振り回されているから、何も選ぶことが出来ない。という問題を指摘するために出てくる事が多いです。
特にタイプ的に後悔したくない。という思いが強い人は、あれもこれもと取捨選択が出来ず、結果、本来であれば深い結び付きが期待できたチャンスや人間関係を棒に振る可能性を警告します。

 
これは恋愛関係でも同じで、恋人の逆位置が出てくる人は、高確率で何人もの占い師や占いを渡り歩いた結果、情報に振り回され、決断できない状態を繰り返している場合に飛び出るかのように出てきます。
恋人のカードが告げる問題、選べない、決断力が無い、情報に振り回されているなどの問題を解決するための方策は他のカードとして何が出ているか？を調べるか、その場でもう一度カードを引いてみると良いでしょう。
恋人のカードは、選択する、退路を立つ、決断する。といった人にとって大きな課題になりうる問題解決を経験する場面なので、まずは何が問題なのか？の本質を理解することが先決となります。

１５番・悪魔 良くも悪くも欲求がある？

 
６番のカードは２つとも名前と内容が一致していない。というのが個人的な見解です。
悪魔のカードですが、数字で観ると１番の創造性に５番の主張が加わることによって、相手に要求するという形となって現れてきます。
一口に要求と言っても、それは決して悪いことではありません。
お互いに、こうしてほしい、自分はこう感じるから、こういう事を望んでいる。
など、相手に自分の意志を伝えることは人間関係を適度に保つためには必要なリクエストだからです。

 
絵柄で観る悪魔のカードは、中央に位置する悪魔が男女を首輪で拘束している様子を描いています。西洋において悪魔とはワルモノでは
無く、契約と代償によって欲望を叶える存在です。
欲求と欲望の大きな違いは、他己利益も含めるか自己利益のみを求めているのか？の違いがあります。
悪魔が叶えるのは、本来欲望です。

 
欲望を叶える代償として悪魔は相談者自身を何らかの形で束縛し成約と制限を与えることから、このような形として描かれています。

悪魔 正位置

正位置に悪魔のカードが出てきた場合、決してすべてが悪い予告ではありません。
悪魔のもう一つの顔。それは知識。
選択という大きなテーマは６番の属性である以上変わりませんが、悪魔のカードが求める選択は「勇気のいる選択」をせよ。と要求します。
その勇気を代償として悪魔は強い創造力と変化を与え、既存のルールを破り、必要とあらば原則を覆すほどの事態をもたらします。

悪魔 逆位置

逆位置の悪魔は最も名前らしく「裏切り」を表し、周囲を巻き込むほどの迷惑や負担を強いる自体を警告します。
時に人は、他人を支配しようとしてとんでもない行動に出たりすることもあります。その結果、後もう一歩のところで、悪魔は手のひらを返し、契約者を地に貶めるのです。

 
どんな相談であれ、悪魔のカードが逆位置で出てきた時は、特に人間関係に注意を払わなければなりません。

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