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これだけある、ナスカの地上絵の種類。動物や模様、人間の姿も?

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ペルーにあるナスカの地上絵は、乾燥した大地にある地上の岩を取り除いて作った「地上の溝」によって、上空から見ると巨大で正確な絵に見えるという有名な事象で、世界遺産のひとつにもカウントされています。この絵は、現時点で約70点ほど発見されており、近年になっても継続して新しく発見され続けています。

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1940年代から続く全貌確認

ナスカの地上絵の特定作業の始まりは、1939年まで遡ります。現地では古くから認識されていた「地上の溝」を、1938年にパイロットが上空から「コンドルの絵」として認識し、翌年にアメリカの考古学者ポール・コソック氏が史上初めて学会に発表して以降、1940年代にナスカの地上絵の本格的な研究が開始されました。当初から、「地上の溝」の存在は、多数かつ広範囲に渡っていることが判明していたため、コンドルの絵以外にも、さまざまな絵が確認されるまでには、それほど時間がかかりませんでした。

 

コンドルやクモ、サル、長方形の幾何学模様も

ナスカの地上絵のモチーフは、多岐にわたっています。先にお話したコンドルの絵は、全長約135メートルといいますから、かなり大きな地上絵になります。他にも約55メートルのサル(尾の部分が渦巻状になっています)や、約180メートルのイグアナのような生き物、特定不明の鳥類(サギ、フラミンゴ、ペリカンなど、さまざまな説があります)は280メートル以上あり、最大級の地上絵のひとつです。他には人間の姿と思しきもの(宇宙飛行士の絵といわれています)や、長方形の幾何学模様(織物機や装身具という説もあります)を描いたものも存在しています。

 

宇宙からしか認識できない矢印

もっとも大きな地上絵のひとつに、宇宙空間からでしか認識できないような、巨大な矢印模様があります。これは、アメリカのNASAの資源探査衛星ランドサット(1972年に1号機が打ち上げられ、以降探索は続けられています)が撮影した地上の画像の中に、全長50キロメートルもある巨大な幾何学模様が写りこんでいたことで、ごく近年に認識されました。ただこの報告は、2009年に日本の陸域観測技術衛星ALOS(「だいち」という日本語名も持ちます)による画像をもとに、「送電線と道路を、ナスカの地上絵と誤認したものである」と訂正されて、現在に至っています。ただし、近年になって日本の山形大学が新しい地上絵を発見しているように、地上絵の全貌が明らかになっているわけではないので、今後も新たな発見がなされる可能性は大きい、といえそうです。

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カテゴリ: その他

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