【ビッグフット6】ナショナルジオグラフィックのビッグフット再検証
世界的に有名な類人猿型UMA、ビッグフットのもっとも有名な撮影フィルム「パターソン・ギムリン・フィルム」は、1967年にカルフォルニア州の山中で、ロジャー・パターソン氏とロバート・ギムソン氏が、山中を歩行するビッグフットをフイルムに収めたもの、とされていきました。
その後撮影に関与したとされるワシントン州のビックフット研究家レイモンド・ワラス氏が、死の直前の2002年に「着ぐるみを着て撮影した捏造だった」と告白し、長年のロマンは泡と消えたのでした。
しかしその後、さまざまな検証がおこなわれたのです。
捏造で決着したはずが
2004年には自称「着ぐるみを着た張本人」であるボブ・ヘイロニムス氏が暴露本を出版するに至り、捏造は確定的であると思われました。
しかしその後、「ナショナル・ジオグラフィック・チャンネル」という番組において、オリジナルの「パターソン・ギムリン・フィルム」の検証がおこなわれ、「捏造ではない」との結論が導き出されたのです。
その根拠として、「動き」、「骨格」、「着ぐるみの精巧さ」をあげています。
検証するまでにオリジナルフイルムをデジタル化
オリジナルフィルムを入手した番組は、元フィルムの1コマ1コマに対してデジタル処理を施し、さらに不鮮明な部分の修復もおこないました。
番組では現地での撮影場所をも特定し、撮影されたビッグフットの正確な身長も割り出しました(2メートル10センチ~30センチ)。
その後解析をおこない、先に述べた3つの要素のうち、「動き」、「骨格」について、捏造とは言い切れない根拠を抽出することに成功したのです。
歩き方が人間とは異なる
まず「動き」なのですが、現代の着ぐるみ職人であるスーツ・クリエイターが、人間の歩行と比較したうえで、「人間の動きとは明らかに異なる、さらに着ぐるみを着てこの動きはありえない」、と結論付けました。
また次の要素「足の骨格」についても、太ももと比較して膝より下が短いという、人間の特徴と明らかに異なる部分を発見したのです。
さらに着ぐるみについても、当時の技術では作成不可能であり、仮に作成するとしたら1億円程度はかかるという代物で、ジョークを仕掛けたとは予算的にも考えにくい、とのことです。
番組では、「ビッグフットの存在の確証にはならない(撮影された動物の正体は不明のため)が、何らかの生き物を撮影したものである」、と結論付けています。
時にドキュメンタリー番組は、社会的な大きな課題を投げかけることになるという、ひとつの例ではないでしょうか。