日本の血液型占い。ルーツは戦争にあった!
ブラッドタイプ・ハラスメントという言葉をご存じですか。
血液型占いを信じきっているのは、実は日本の人々だけ!血液型占いが流布して、4つの血液型名がまるで批判の前置きや揶揄の代名詞にまでなっている、として最近になって問題視されるようになっていて、このことをブラッドタイプハラスメントと言うのだそうです。
日本の血液型占いの歴史。血液型で兵隊の資質が分かる?
1926年当時の、大日本帝国陸軍軍医らが、「人血球凝集反応ニ就テ」というテーマの文章を『軍医団雑誌』に発表し、血液型から兵隊としての資質を判定しようとしたという話があります。
そのような影響の下で、当時の大日本帝国陸軍では、兵としての能力に血液型によるランクを付けようとしたり、最もふさわしい任務を部隊編成の際にあてることができたりするのではないか、との企みから、各部隊の将兵を調べるなどの研究が為されたものの、結果がはかばかしくなく、1931年に一旦中止となりました。
血液型が重要視されたのは輸血のため
そもそも血液型におけるABO式分類は、20世紀初頭に発見されたといいます。
血液型分類としては初めてです。
第二次世界大戦前の、日中戦争前後という時期における、大日本帝国陸軍軍医らによって知れ渡った件の血液型分類などにより、発見当時は主として大日本帝国で、血液型による性格分類が巷間でも話題になりました。
その頃は、今でも定番ながらもシンプルに、A型が陰気だがB型が陽気だとか、誰にでも輸血できる0型が剛気である一方、他の血液型から輸血されないAB型は孤高な天才などと、輸血可能かをストレートにうち出した内容が目立ちました。
輸血の必要から、大日本帝国の臣民達に一斉に第二次世界大戦中に血液検査が行われ、血液型が判明したそうです。
血液型と性格には関連が無い
現在では、血液型性格分類は、雑誌の占い特集でお馴染みの血液型占い、さらには血液型占いに関連する実用書、さらには毎日の血液型占いのようなテーマを盛り込んだ娯楽番組などが流布され、一部の人々には非常に信頼されているようです。
しかしながら、幾度も統計的手法などで現代的な検証が為されているにもかかわらず、性格または性質と、ABO式血液型との間には、実は関連性がないのだそうです。
欧米諸国でも支持されていないということ御存じでしたか。
まるで知らなくても、そもそも個性として有用な統計が取れないことは、血液型が4タイプしかないので、明らかといえるかもしれません。
ただ、血液型占いをばっさり切ってしまうのはもったいない話です。
これだけ世間に浸透している占いなんですから、コミュニケーションツールとしてはもってこいなのではないでしょうか?
話題の中に上手に組み込めるようになりたいですね。