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亡くなったおじいさんからのお礼だったのか?確実に事故にあっていたはずの出来事

不思議体験

 

私は以前未使用車を販売する会社に勤めていました。
所謂車屋さんです。

 
基本的には、軽自動車の未使用車を販売していましたが、時にはお客様の希望で中古車を探して販売することもありました。
私が体験した不思議な体験というのは、ここで起きました。

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おじいさんとの出会い

私は事務職を中心に、時には営業もしていたのですが、その日は連休ということもありお客様が多く、営業が足りなかったので私も営業として店頭に出ていました。
その時お客様として出会ったのが、あるおじいさんでした。

 
おじいさんはおぼつかない足取りで、娘さんに付き添われてやってきました。
話を聞くと、おじいさんはある車をずっと探して、手当たり次第に中古車販売のお店を回っているということでした。

 
その車というのが、もう生産されていない古い車なのですが、おじいさんには亡くなられた奥さんとの思い出の車なんだと嬉しそうに話してくれました。
私はその場でインターネットや、知り合いの業者に電話をしてその車があるか聞いたのですが、その車を入手するのはなかなか難しいという返事ばかりでした。

 
すると、おじいさんがお手洗いにたった時に、娘さんが「実は父はもう長くないのです。だからどうしても母との思い出の車に最後に乗せてあげたい。」と懇願されました。
父を亡くしていた私はその話に心を打たれ、やれるだけのことはやってみますと約束しました。

 

 

その車を探し回りました

その日からは、とにかく手当たり次第にその車を当たりました。
あるという返事を聞いてもその続きは廃車同然で修理は難しいと、がっかりする返事ばかりでした。
しかし、それから数週間経って、知り合いの業者から乗れそうな車が見つかったと連絡がありました。

 
すぐにお客様に連絡をし、実物を見せるとおじいさんは涙目になっていたのがわかりました。
それからは、購入手続きを済ませ、車のメンテナンス、事務処理をし、やっと納車の手はずが揃いました。
納車の日、助手席に乗ったおじいさんが涙を流しながら「きっと妻も喜んでいる」と泣きながらお礼を言ってもらえたことを、今でもよく覚えています。

 

 

その3日後のことです

残業をし、深夜に自転車で帰宅した私は、あのおじいさんの車が反対車線に止まっているのをみかけ、「こんな深夜にどうしたのだろう」と気になって普段は渡らない道路を渡りました。
その直後についさっきまで私が走っていた歩道に、普通車がブロックを乗り越え、電柱に激突しました。
あまりの恐ろしさに私は腰がぬけそうでした。

 
そしてハッとおじいさんの車を思い出し、先ほど車が止まっていたところを見ると、いつの間にか車はいなくなっていたのです。
その数日後、会社におじいさんの娘さんから、おじいさんが亡くなったので車の名義変更はどうしたらよいのかと連絡がきました。
詳しく話を聞くと、おじいさんが亡くなったのは、私が事故を目撃した前日で、おじいさんが亡くなってからは誰も車に乗ってないということでした。
あの日、きっとおじいさんは私を助けてくれたのだとそう信じています。

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カテゴリ: 不思議な体験談

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