人間のような姿をしていながら、人の血を吸うモンスター。棺桶から不死の怪物として蘇って死と生の間を彷徨い、コウモリ・狼といった様々な動物への変身能力や超越的な力を発揮し、魔眼をもって人間を魅了して欺く。「吸血鬼」「ヴァンパイア」と呼ばれるこの …
ヨーロッパで狼男のイメージが定着したのは12世紀から13世紀の頃、中世の時代だそうです。それはヨーロッパにキリスト教社会が広がり、根を下ろしていった時代でもあります。 北欧神話に代表される古い神々が追いやられ、ヨーロッパはキリスト教を絶対的 …
ヨーロッパの狼男の源流は、古代ギリシャやローマの地中海世界とヨーロッパの北方、北欧神話のなかに伝わっていました。狼は地球の北半球に広く分布していましたから、当然に狼男の源流も各地にあったのだと思います。特にヨーロッパでは、北欧からドイツ、東 …
北欧神話のなかの狼男の源流として、「フェンリル」という怪物も忘れることはできません。フェンリルは人間が変身した獣人としての狼男からは少し外れますが、北欧の神話世界のなかで狼がとても重要な恐るべき存在であった、ということの象徴として伝えられて …
最高神であり戦争と死を司る神オーディンが、ヴァルハラと呼ばれる死者の館でゲリとフレキという2頭の狼を従え、また「ウールヴヘジン(狼の毛皮を被った者)」という死をも厭わない戦士を持っていたように、北欧神話の世界において狼は特別な存在でした。 …
北欧神話の最高神であり戦争と死を司る神オーディンは、戦場で死を定める女神ワルキューレに命じて死んだ勇士たちの魂を生き返らせて死者の館であるヴァルハラに集め、「ベルセルク(熊の毛皮を被った者)」と「ウールヴヘジン(狼の毛皮を被った者)」という …
狼男の起源を探るときに、古代のギリシャやローマと並んでもうひとつ忘れてならないのは北欧です。 ノルウェー、スェーデン、デンマークやアイスランドなどで構成される北欧のキリスト教化以前の古代は、ノース人たちの北欧神話の世界でした。そこでは神族や …