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沖縄の守護獣シーサーと風水の関係性とは?

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沖縄の「シーサー」は、古代オリエントのライオンをルーツに中国の獅子が伝わった魔除けの守護獣ですが、中国を経由した聖獣・幻獣らしく「風水」に大いに関係するようです。

それというのも、風水は都市や村落、建物や住居、墓などの吉凶禍福を決定するために用いられて来たもので、同じく村落や建物、民家、墓などを魔から護るシーサーとの相性は良いわけです。

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村落獅子は風水に従って設置されている

別の記事でご紹介しましたが、沖縄で現存する最古のシーサーとされる「村落獅子」、沖縄本島南部の島尻郡八重瀬町豊盛の石造りのシーサーは、17世紀の当時にこの豊盛の村に火災が多かったことから風水師に占ってもらったところ、「火山(フィーザン)」と呼ばれていた山の八重瀬岳に向かってシーサーを置くと良いと言われ、火除けの村の守護獣として設置されたものです。

このように、シーサーそのものが風水との関わりのなかで設置されるようになったわけで、沖縄でシーサーが広まって行った背景には風水が大きな役割を持っていました。

 

3体のシーサーが顔を向ける方角には意味がある!

沖縄本島の南東に浮かぶ伊平屋島の田名村落(伊平屋村)には、村を守護する3体の「村落獅子」が置かれています。この3体のシーサーは、村を守護するかたちで村落の東・西・北の3方向に設置されているのです。

東のシーサーは村のはずれにあって東南の方角を向いているそうで、この獅子の顔の先の方向にはチナゴーと呼ばれる山と隣の山との谷間があり、そこから流れて来る悪風に向かっています。

西のシーサーは西の方角に向かっていて、これは田名村落の西にあるタームという村落の方向からつながる道から吹き込む悪風に対しています。

北にあって南の方角を守護するシーサーは、田名水田を挟んでその向うの前泊村落の方向を向き、アサ岳と前岳の間から吹き込む悪風に対峙しているのだそうです。

それではシーサーが向かって置かれていない北の方角はどうかといえば、そこには田名城(田名グスク)と呼ばれる村を守護する山があり、神女が嶽籠りする御嶽(うたき/祭祀を行う神聖な場所)があるので、シーサーを向けて護る必要がないということです。

 

シーサーの顔を向ける方向、方角は?

このようにシーサーが置かれている場所そのものと方角、顔を向けている方向には風水的な意味があるわけで、シーサーを設置するには風水での診断が重要となります。

風水でその場所の吉凶禍福を正しく見るのは一般の人にはとても難しいのですが、簡単に言うと住居では、外部から入って来る悪風に対するという意味合いで、玄関がある方角や玄関の外に顔を向けてシーサーを置くのが通常でしょう。また火災の災難から家を防ぐためには、火難の火伏せの方角とされる南の方角に向けてシーサーを置くのが良く、また災難から護る破魔の意味合いから鬼門の北東、また裏鬼門の南西に顔を向けて置くと良いそうです。

もし沖縄でシーサーをお土産に買って帰って来たとしたら、単に室内に飾るだけでなく顔を向ける方向、方角に気を使ってみるのも良いかも知れません。

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